このたび、国連世界食糧計画国会議員連盟(WFP議連)の事務局次長に就任いたしました。国連世界食糧計画(WFP)は1961年に設立され、今年の11月19日に設立50周年を迎えた、飢餓と貧困撲滅を目的とした国連最大の食糧援助機関です。
 現在、世界ではおよそ7人に1人、計9億2500万人が飢餓に苦しんでいます。飢餓の原因は自然災害や紛争、不十分な教育による貧困の連鎖等が挙げられます。特に子どもたちの飢餓は途上国での死亡原因の一番の原因であるほか、将来の社会を担う子ども達が成長できないということは、国の成長に多大な影響を与えることから、途上国における子ども達の飢餓を救うことは最優先の課題であると思います。
 国連世界食糧計画(WFP)は飢餓対策のため、緊急食糧支援や乳児の低体重防止のための栄養食品の配給、学校給食プログラム等の活動を進め、”No access no food”をモットーに、食糧輸送手段の確保を重視し、支援の最も必要なところに直接支援する努力をしています。そのWFPの活動を支援するために発足したのが超党派の国会議員で構成されるWFP議連です。
WFPからかつて支援を受けた韓国・中国・ブラジルなどの国は経済発展を遂げて、今は逆に支援国となっています。食糧支援はまさにそこにある飢餓を救済することで、その国の経済成長を担う人材が育ち、国の発展につながっていくという好循環の一歩目なのであると思います。
2010年には2億1400万ドルを拠出する世界第4位の支援国であった日本ですが、東日本大震災ではWFPから被災地での救援物資の物流拠点の設置や輸送支援を受け、NGOへの人材派遣や高カロリービスケットの提供も受けました。
私もWFP議連のメンバーとして、6月26日に石巻に入り、被災地の視察を行いました。(当日のことはこのブログにも書きましたので、是非ご覧ください)
 世界の人々との絆を強くすることこそが、紛争のない安定した国際社会の実現に必要であると思います。その第一歩目を踏み出すための活動を地道に行っている国連世界食糧計画(WFP)のお手伝いにしっかりと取り組んでいきたいと思います。
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