10年…ひと昔。
あっと言う間な気もする。
しかし、どれだけの事を通り過ぎたのか

考えてみたら長い長い10年。


大切な家族や友人を亡くした方達にしたら…時は止まっているのかもしれない。
時がどんなに過ぎていっても…
亡くした…事は変わらない。
そこに居ない現実は変わらない。
辛かったね…なんてわかった様な言葉を口にするのも申し訳ない気がする。

当時、福島県いわき市に引っ越して一年になろうとしていた。
当時6人家族の我が家は、みんながバラバラでした。でも、誰一人…怪我もなく
夜の9時頃に全員が顔を合わせることが出来た。だから幸せなんです。
有難いです。
娘達は福島第一原発の事故による甲状腺検査を今も受け続けています。
心配な事ではありますが…
一瞬で亡くなってしまった方達にしたら
この10年、時を刻んで来れたのですから
幸せです。

言葉って凄い
自分の気持ちを相手に伝える事が
出来る1番簡単な手段。
でも、暴力にもなってしまう。
難しい。

震災の次の年…
難病で命の危機をむかえた末娘。
主治医から、このままでは…ここでは…

都内の小児専門の医療センターに搬送しましょうって…受け入れはお願いしました。明日の朝一…県の防災ヘリで搬送を考えていますって。元気を装っていた私も、それほど…?ってショックだった。
その日は台風の様な風の強い日で…
明日まで続けばヘリは飛ばせないって。

朝は、雲ひとつない真っ青な空。
風もやんで…
無事に医療センターに着いて…
最後に私がヘリから降りて
隊員の方が私の荷物を手渡して下さった。
ヘリの音が凄かった。
その時に、渡された袋の持ち手を持つ私の手をギュウって握ってくれた。
両手で…
お母さんも頑張って…って言われた気がした。

想いを伝える。
言葉がなくても伝わるんだな。
暖かいやさしさを感じた。

私が感じた、あったかい優しさ。
私も人にしてあげられたら…

生かされてきた私が出来る事を
考えてみよう。
やれる事は少ない。
復興の為に出来ること。 
被災地に行ってみよう。
出来る事からやってみよう。

早くコロナがおさまります様に。

ながなが…
読んでいただいて
ありがとうございました。