岐阜県内の公立高校入試は

ほとんどの地域で1倍入試です。

つまり、高校に合格するだけなら

「塾は必要ない」地域です。

そんな地域で

高い月謝を払って通塾したり

入試対策をする必要がない

と多くの方が考えられます。

つまり学習塾は「終わったコンテンツ」です。

私はそうは思わないのですけど

そうすると

よその塾のように○○講習無料とか割引とか

塾の価格は

ブランド力がある塾を除いては

どんどん低下していくのです。

自然に講師への報酬は下がり、

講師の労働負担は高くなり

よい人材も集まらない。

愛岐ゼミは教室を展開してますが

講師の力量は良いとしても

「集客力」のある講師は

めったに確保できないのです。

売り上げが上がらないと

経営も厳しくなり、

余計に講師の待遇が悪くなる。

そうやって質もどんどんと低下していきます。

 

私が20代30代の働き盛りのころは

失われた○○年(どんどん伸びてくる)ですので

報酬は上がらないのに

社畜の働きで会社を支えてきました。

私は集客力がありましたから

もっと会社は重用すべきだったでしょう。

しかし、今の時代、

先に報酬を約束しないと働かない

損得で考える人間がほとんどとなってしまいました。

これではもう学習塾は

特に地方の学習塾はオワコン決定です。

わずかな収入で

志だけを小さく灯して

生きていくしかないのです。

 

人を使わない学習システムに

どんどん変化していくことでしょう。

しかし、それでは

理解力が乏しい子供たちにとっては

あまり身につかない学習をすることになります。

教育は人の労力によってこそ

大きく成果が上がっていくものだからです。

 

講師の労働力に見合った報酬を支払えるだけの

価格設定ができないとすると

もう成り立たない業界といえます。

値ごろ感にあった価格設定にすると

質の低下につながり、

私のような良心のある人間には

とても耐えられないことです。

 

解決法は「人の確保」です。

しかし、報酬は出せません。

その解決方法は、

「働きやすさ」「生きがい」「ダブルワーク歓迎」

あたりで解決できないでしょうか。

中学生は部活に熱心な子が多かったので

部活に励む子が塾に来やすいように

夜間に授業を設定しています。

しかし、もう毎日部活がある時代ではありません。

ですから中学生の授業も

17時とか17時30分あたりから設定するとどうでしょう。

そうすれば講師の勤務終了時刻は

早くて19時ということが可能でしょう。

20時まで頑張っていただいたら十分です。

そして、

この仕事にやりがいを感じていただける方に

週1回でもお仕事をお願いするようにする

というのはどうでしょう。

塾の仕事が好きな方

子育て経験を活かしたい方は

きっと大勢いるはずです。

他の仕事があったり、

家庭があったりしても

週1回なら働ける可能性はあるでしょう。

塾の稼働時間は主に夕方ですから

準備は自分の都合がよい時間にして

他のお仕事を続けることもできます。

 

正社員の給与、

年収350万円から600万円あたりを(+諸手当)

まるっと出すには

「営業成績」を問う必要があります。

それを求めることは難しいですし

離職率が高くなると

指導の質が低下します。

講師は年数を重ねて成熟するものです。

しかし、

週1回とか数回に集中して

人件費を投入するのであれば

社員よりも好待遇が可能です。

愛岐ゼミを運営する株式会社創英塾では

講師が働きやすい環境と体制の整備を

今後は一層注力したいと考えます。

 

人材不足により倒産や規模縮小が

問題になりつつあります。

人材といっても

営業を支える人材がいないというのが

真実ではないでしょうか。

学習塾のモデルを書きましたが

他業種でもどうようでしょう。

 

より自由な働き方を模索することで、

良い人材を確保し、

大事な教育事業を高い質で

維持していきたいと思います。

それが叶わない教室は、

残念ながら閉鎖していかなければなりません。

 

愛岐ゼミより