30秒のAI動画を作りたい。

ところが、最初に迷うのはプロンプトよりも「何秒ずつ作るか」だったりします。

短いカットを何本か作って編集するのか。それとも、最初から長めの流れを1本で作るのか。

Seedance 2.0 vs Wan 3.0を考えるときは、画質だけで勝敗を決めるより、この作り方の違いから選ぶと整理しやすくなります。

先に結論をまとめると、Seedance 2.0は短いカットごとに役割を決め、あとで順番やテンポを調整したい場合の候補です。Wan 3.0は、冒頭から締めまでの流れを長めの尺でまとめて指示したい場合に検討しやすいモデルです。

どちらが上かではありません。

「失敗したとき、どこまで作り直せる方が楽か」で選ぶのが今回のポイントです。

30秒を一気に作るほど簡単、とは限らない

長い動画を1回で生成できれば、編集の手間は減りそうに見えます。

ただし、途中の1か所だけ気になる場合でも、全体を作り直すことがあります。人物、商品、背景、カメラ、音のタイミングなど、確認する項目も同時に増えます。

反対に、5秒程度の短いカットに分けると、生成本数は増えます。その代わり、失敗した部分だけ差し替えやすく、投稿先に合わせて順番も変えられます。

つまり比較したいのは、単純な最大秒数ではありません。

  • 途中だけ直したいか
  • カットの順番を後から変えたいか
  • 1本の中で人物や商品の連続性を保ちたいか
  • 音まで含めて流れを考えたいか
  • 編集ソフトを使うことが負担か

この5点で考えると、自分に合う作り方が見えやすくなります。

Seedance 2.0は短いカットを積み上げたいときに考えやすい

現在の公開画面では、Seedance 2.0の生成フォームに開始フレーム、プロンプト最適化、解像度、5秒の尺、16:9などの項目が表示されています。ページ内では、画像・動画・音声・テキストを組み合わせる参照型の生成や、連続する映像表現についても説明されています。

30秒動画を作るなら、1本を6つの役割へ分ける方法が考えられます。

1カット目:最初の5秒で目を止める

商品なら一番見せたい形、物語なら変化が起きる直前を置きます。

ここでは説明を詰め込まず、「何が始まるのだろう」と感じる動きに絞ります。

2〜4カット目:変化をひとつずつ見せる

カメラ移動、人物の動作、商品の変化を同時に大きく動かすと、失敗の原因が分かりにくくなります。

1カットに1つの役割を持たせると、必要な部分だけ作り直しやすくなります。

5カット目:一番伝えたい場面を置く

商品の完成形、キャラクターの決めポーズ、風景の広がりなど、動画の中心になる画をここに置きます。

6カット目:静かな終わり方を用意する

最後まで大きく動かすより、文字やロゴを後から載せられる余白を残す方が編集しやすい場合があります。

この方法の強みは、動画の途中で方向を変えられることです。縦型SNSでは冒頭を短くし、ブログ埋め込み用では説明カットを残す、といった調整もしやすくなります。

一方で、複数カットの人物、服装、光、色をそろえるには、参照素材とプロンプトの管理が必要です。短く分ければ自動的に統一されるわけではありません。

Wan 3.0は30秒の流れを先に設計したい場合の候補

Wan 3.0の公開ページでは、テキスト、画像、複数の参照素材を使う生成方法が説明されています。対応するワークフローでは5〜30秒の尺、複数の画角、音声の設定が示されています。

長めの動画で大切なのは、長いプロンプトを書くことではありません。

時間の順番を明確にすることです。

たとえば30秒の商品紹介なら、次のように場面を分けます。

  • 0〜3秒: 視線を止める導入
  • 3〜8秒: 困りごとや状況を見せる
  • 8〜18秒: 商品や主役の動きを見せる
  • 18〜25秒: 特徴が分かる近い画を入れる
  • 25〜30秒: カメラを落ち着かせて終える

プロンプトにも「最初は」「次に」「その後」「最後は」と順序を書きます。カメラ、人物、背景、音を一文に詰め込むより、時間の流れに沿って場面を整理した方が意図を確認しやすくなります。

ただし、30秒すべてを必ず1回で作る必要はありません。

前半15秒と後半15秒に分け、つなぎに使える似た構図を両方へ指定する方法もあります。長さを生かしつつ、修正範囲を半分にできます。

なお、公開ページではテキストからの動画と画像からの動画で表示される解像度条件が異なります。必要な入力方法、解像度、音声設定は、生成前に実際の選択画面で確認してください。

同じ30秒台本で比較すると違いが分かりやすい

モデルを比べるなら、同じ長さの動画を無理に生成する必要はありません。

同じ30秒の台本を、別々の作り方へ変換します。

Seedance 2.0側では、台本を5秒前後の短いカットに分けます。Wan 3.0側では、場面の順番を含む長めの指示にまとめます。

確認するポイントは4つです。

主役が同じものに見えるか

顔、服装、商品の形、背景の色など、視聴者が同じ対象だと認識できるかを見ます。

場面の切り替わりに無理がないか

短いカット方式では、前後の向きや明るさが大きく変わっていないかを確認します。長い方式では、途中の場面転換が急すぎないかを見ます。

30秒の中で間延びしていないか

生成できる長さと、見やすい長さは別です。動きが少ない場面が続くなら、短くするか、別のカットへ分けます。

失敗した部分だけ直せるか

画質の差だけでなく、修正に必要な範囲も比べます。1か所の修正で済むのか、前後を含めて作り直すのかは、継続制作では大きな違いになります。

用途別に選ぶなら

ReelsやShortsを何パターンか作りたい

短いカットを組み替えたいなら、Seedance 2.0型の作り方が向いています。冒頭だけ変える、商品の近い画だけ差し替える、といった編集がしやすいからです。

1本の中で小さな物語を見せたい

導入から締めまでの順番を先に決められるなら、Wan 3.0型の長めの構成を検討できます。ただし、登場人物や場面を増やしすぎると確認項目も増えるので、最初は主役をひとつに絞ります。

編集ソフトをできるだけ使いたくない

長い生成の方が候補になります。ただし、字幕、BGM、不要部分のカットまで完全に不要になるとは限りません。最終調整の時間は残しておきます。

同じ素材から複数の投稿を作りたい

短いカット方式が扱いやすいです。横型、縦型、短縮版へ再構成しやすく、使わなかったカットも別の記事や投稿へ回せます。

よくある質問

Seedance 2.0とWan 3.0は、どちらが高画質ですか?

公開されている解像度だけでは判断できません。入力方法、元画像、動き、画角、圧縮によって見え方が変わるため、自分の素材と用途で確認してください。

初心者は短いカットから始めた方がいいですか?

失敗した原因を確認しやすい点では、短いカットが扱いやすい場合があります。ただし編集そのものが負担なら、15秒程度のまとまりを2本作る方法もあります。

30秒動画には何カット必要ですか?

決まった数はありません。最初は「導入・状況・変化・見せ場・締め」の5つの役割を用意し、必要な場面だけ分割すると考えやすくなります。

音声も同時に作るべきですか?

映像のタイミングと音が強く結び付く企画なら同時生成を検討できます。ナレーションやBGMを後から細かく直したい場合は、映像と音を分ける方法も残しておくと安心です。

まとめ|モデルより先に「直し方」を決める

Seedance 2.0 vs Wan 3.0は、最大秒数だけで比べると選びにくくなります。

短いカットを組み替え、失敗した場面だけ直したいならSeedance 2.0型。冒頭から締めまでの順番を長めの尺で組み、編集工程を減らしたいならwan 3.0型が候補です。

まず30秒の台本を5つの場面へ分けてください。そのうえで「短く生成してつなぐか」「長めにまとめて作るか」を決めると、モデル選びが制作手順に変わります。