二日目。
二日目は、実際にHIVの検査を行った。
教室兼病院?みたいなところで、200人弱の村人の検査とカウンセリングをした。
僕らEPsはそれの手伝いをしていた。手伝いとはいっても簡易検査キッドをあけるとかそんな感じだった。
次々と検査をして、カウンセリングを受けていく。
結局、5時間ぐらいかかって全部終了した。
陽性の人は3人いた。―――しかしそれはどうだっていいのだ。
いや、どうだっていいわけではない。
俺はその3人のことを知っているわけではない。
3人というのはただの数字でしかない。
○○と△△と□□が陽性だったのか。
そうなって初めて、彼らを何とかしてあげたいと渇望できると思うのだ。
それは、「自分」を広げることだと思っている。
家族や親しい人が困ってるとき、なんも考えずに助けてあげようと思う。
友達が喜んでたら、自分も楽しくなるし、逆に友達が悲しんでたら自分もなんだか悲しい。
それは、「自分」という枠の範囲が、(心理的に)近くの人に広がっているからだと思うのだ。
エイズが原因で親を亡くした人が、その後HIVの啓蒙活動に力を注ぐ。
悲しみ苦しんだ過去を持った自分を、今困っている人々に広げられるからだと思う。
最後の方、多少無理な解釈な気もするけど・・・言いたいことはわかってもらえたのではないだろうか。
一晩農村に泊めてもらう。村の人とちょこっと喋る。子どもと遊ぶ。かわいい楽しい。
良い経験だった。
でも何か違う。
それも含めて良い経験だった。たくさん考えた。きっかけがあったから。
写真
実は会って数分。