日本国の諸人は仏法を行ずるに似て仏法を行ぜず。

適仏法を知る智者は国の人に捨てられ、

守護の善神は法味をなめざる故に威光を失ひ

利生を止め、此の国をすて他方に去り給ひ、

悪鬼は便りを得て国中に入り替わり、

大地を動かし悪風を興し、

一天を悩まし五穀を損ず。

故に飢渇出来し、

人の五根には鬼神入りて精気を奪ふ。

是を疫病と名づく。

唱法華題目抄 日蓮