Ⅰ 私はまず、

 『何を学んで 何を他の人々と分かち合えるか』 
   
  と考えるところから 本題に入る

         
       (ゴールディー・ホーン)


Ⅱ 二つの個性の出会いは、

  二つの化学物質の接触に似ている。

  何か反応があれば、どちらも変化する。
 
        (カール・ユング)

 
 たとえそれが斥力であったとしても閾値となる
 ・・と私は付言したい(光風霽月)



Ⅲ  もっとも危険に見える場所にこそ、

   安全があるのだ

        (バーバラ・スック)
       
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 法華経信奉者であった宮沢賢治。

 「銀河鉄道の夜」では、
 乗り合わせた善良な溺死者が
 クルスの星で下車した。

 天界を思わせるそこは、
 賛美歌に包まれ・喜悦の光に溢れ・
 人々が列をなす。

「愛」の境涯・天界を描いたのだろうか、
と思う。


 しかし、カンパネルラは下車せず・
 ジョバンニには目視することのできない
 別の次元へ向かって行った。
 母の待つ・深い悦懌の待つその場所へ。

 彼の向かった一歩先の星こそが、
 「仏界」の境涯なのだろう。


 「愛」は、仏教では執着とも説明される。
 

愛より更に一歩踏み込んだ「慈悲」こそが、

仏界の境地である。
  
  
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自己犠牲を厭わぬ心。無欲の愛。
自己を傷つけさせ・悪人成仏の機縁を結ぶ。
釈尊の究極の自己犠牲の姿だが、
犠牲と云う観念すら無いのかもしれない。


万物和悦が最終目的地であり、

全ての事象は意味ある絶妙な天の采配であり、


「不二相即」の教えの通り・
善人も悪人も、傷つけ合い・温め合い・
互いに影響を与えながら
最終的には仏界という境涯へと辿り着く

過程にある仲間。



善悪の観念を超越しているのだから、

相排斥し合う必要性も説かれていない。




釈尊以外の諸仏が濁悪の星と嫌った地球に生まれ合わせ・

共に学びあい・向上しあう過程にある課題を抱えた仲間

という認識こそが、仏教。


だからこそ、

与えられたそれぞれの課題に

専心することを怠ると、 迷う。
  
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人に傷つけられたと思うのも・
傷つけることが出来たと思うのも・
自分がそう覚知しているに過ぎない。

全ては自分自身のフィルターを通して咀嚼し・
感情として再構成されたもの。


一個人としても・一国としても・

このことを忘れると容易に陥穽に嵌まる。


 
<悪心に感応して、業の風は勢いを増す>



相角逐し合うのではなく、
互いに戒慎し・己の完成を目指す。

過誤は過誤と指摘して受け容れない。

マイナスの感情を振起させる者には、
無駄に関らない。
相手にするということは、
相手に力を与えることになるからだ。


不条理な脅威には立ち向かわねばならないが、
それは憎悪や侮蔑からではない。

侵食から防護する為であり・
謬錯を謬錯と明らめ・理を顕彰する為に過ぎない。



幸福感も・その逆も・

相手ありきのものは本物ではないことを

覚えておいた方が良いかもしれぬ。


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これらを支えるのは・それぞれの志と覚悟。
これに尽きるのではないかと私は思う。


現世の時間感覚で因果応報を説くのは尚早だ。

結果を焦らず・諦観に逃げず・
それぞれに与えられた制約の中で
真率な態度で日常を重ねる。

それが人間としての学びを得る何よりの近道なのだと、
つくづく思う。 

  
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 しるべせよ 跡なき浪に漕ぐ舟の 

    ゆくへも知らぬ 八重の潮風

       
      (式子内親王・新古今より)

 

 恋の歌と言われているが、

 大海に漕ぎ出す小船に例える不安な心情と・

 それに勝る勇気と覚悟が私には感じられて・

 切なくも心揺さぶられる大好きな歌。
 

  
 道を信じるは 恰も大船に乗るが如し

         
       (岡崎 文吉)



 上の歌と併せていつも思い浮かぶのがこの言葉。
 
 これも好きな言葉の一つ。




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Ⅳ 十分大きなゲームをしていないと、

   つまらないことに気をとられて

   ゲームを台無しにしてしまうのだ

          
     (ピーター・マクウィリアム)
 

  
  徒然なるままに。


私が嫌う・冗漫な記述になってしまいましたが、
最後に日本の素晴らしい先人達の言葉を
ここに紹介させて頂きます。

 ご無礼致しました。 



  生意気ながら、日本男児へ。

 

「お前は世間を恐れるが、おれは天を恐れる。
 
 天はそういう不正を赦すまい。」 
      
 
   (武家の女性・山川菊栄)


  

  僭越ながら、日本女性へ。


 
「遠い異国で、

 祖母のこの言葉を思い出して下され。

 旦那さまには 忠実に、

 旦那さまのためには何ものをも恐れない勇気、

 これだけで。

 さすればお前は、

 いつでも幸福になれましょうぞ。」

         
          
        (武士の娘・杉本鉞子)



Ⅰ~Ⅳ  
 
  (一瞬で人を動かすハーバードの技術: ミミ・ゴッズ著より)

 
   光風霽月のブログ Thank you!