(唱法華題目抄)


日本国中の諸人は 仏法を行ずるに似て仏法を行ぜず。


適(たまたま)仏法を知る智者は 国の人に捨てられ、


守護の善神は法味を舐めざる故に威光を失ひ、利生を止め、

この国をすて他方に去り給ひ、


悪鬼は便りを得て国中に入り替わり、

大地を動かし 悪風を興し、 一天を悩まし 五穀を損ず。


故に飢渇出来し、人の五根には鬼神入りて精気を奪ふ。

是を疫病と名づく。



(立正安国論)


国を失ひ 家を滅せば 何れの所にか世を遁(のが)れん


汝 須らく一身の安堵を思はば 先づ四表の静謐を祈るべきものか。




(諸経与法華経難易事)


仏法やうやく顛倒しければ 世間も又濁乱せり。


仏法は体のごとし、世間はかげのごとし。


体曲がれば影ななめなり。



(立正安国論)


世皆正に背き 人悉く悪に帰す。


故に善神は国を捨てて相去り 聖人所を辞して還らず、


是を以って 魔来たり 鬼来たり 災起こり 難起こる。


言はずんばあるべからず 恐れずんばあるべからず



(撰時抄)


衆流 集まりて 大海となる。


微塵つもりて 須弥山となれり。




いま起きていることは全て、他人事ではないんです。


大きなものには巻かれろ的な 傍観と諦観は、

いずれ自分たちの首を締め付けてきます。

「何か、息ぐるしいんだけど・・・」と言っているうちに

茹で上がったかえるになってしまう前に、

自分の立ち位置を確認したいものです・・。