その後仕事があるので私はその場から離れ夜になり戻ってくると彼女は駐車場近くにまだいた。

私はHに声をかけ一緒に靴を購入しようと思った。

Hと話ながら歩いているとHは「私、芸能界のことまだ諦めてないの。この仕事をしながらまだ頑張っているけど私を必要としてくれる人がいないんじゃないかと思ってしまうの。

だから時々無茶なことをするんだ。」

そんな話をしながら靴のことはどうなったか憶えてないが翌日、また同じ場所にいくとHと仕事仲間の男性何人かが1台のバイクで遊んでいる。

それぞれがそのバイクでいろんな乗り方をみせている。

Hがそのバイクに乗るといきなり急発進したのち壁に向かって走り出した。そして手前で急ブレーキをして止まる。

私はぶつかりはしないかとひやひやしながら見ていたが男たちはみんな笑いながら見ている。

そんな光景をしばらく見ていると突然彼女の前に車が飛び出してきた。

あやうくぶつかりそうになったがバイクは急停車をして難を逃れた。

ヘルメットを取るとHは何事もなかったかのような顔をしている。

周りの男性たちはみんな驚いているが彼女に誰も話しかけようとしない。

私は急に腹が立ってきた。Hの前までいくと彼女はへらへらした顔で私を見る。

私は女性をたたいたことなど今まで1度もなかったがなぜかHの顔に平手打ちをしてしまった。

打った後私はしまったと思った。

しかし私は彼女に「危ないじゃないか、死ぬところだったんだぞ。」

「なによ、私なんかこの世からいなくなったって誰も悲しまないし心配なんかしてくれる人なんていないんだからどうなったってもいいのよ。」


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