猪木のニュースをみた。
いろいろ持病をかかえているのは昔、現役の頃から知っていたがなんかプロレスラー最強説が懐かしく思えてくる。
気がついたらプロレスは小さいころから見ていた。猪木、アリ戦はリアルタイムで。
いろいろプロレスのことを回顧しているとなんか最近のプロレスが情けない。
こうなる兆候はすでにあのころからあったと私は思わざるをえない。
具体的には闘魂三銃士が出てきて人気が出始めたころか。
それまでは猪木を中心としたプロレスでどんなに華やかになろうと一種の掟ではないがリングの動きには約束事があった。
しかし猪木がだんだんでなくなったころから(政治家になったころか)だんだんリングで自分をアピールするようになった。
山本小鉄がよくいっていたけどリングでのアピールはレスリングでアピールしろみたいなことを言っていた。つまりまだ若手なのに技をかける前に観客にアピールする。また大技の連発。連発すると技の重みがなくなる。
昭和のプロレスじゃないが昔は60分1本勝負とかあるとテレビでも30分流したりしていた。それがいつのまにか10分で試合が終わったり短時間で終わるプロレスになっていった。全日と新日とではイメージが全然違うが私は過激なプロレスの新日が好きだった。新日でも昔は小技で攻め、レスリング勝負をみせていた。つまり前菜。
バックを取ったり投げから寝技等。そしてだんだんロープに振ってからの攻撃。そして大技を繰り出す。いよいよメインディッシュ。それぞれのフィニッシュ技を見せながら勝敗が決まる。これが大体の流れ。
それがいきなり打撃から入りロープからの大技、飛び技。いきなりメインから入っていく。小技なんかほとんどない。そして大技の連発に耐えながら勝敗。
分裂直前の全日はしつこいくらい大技に耐えながら勝敗を決めていた。ノアも最近はみてないがおそらくその流れ。三沢さんがなくなったのは事故だけど何発も大技に耐えるながれはどうなのだろう。
もともとこの耐えるレスリングは女子プロじゃなかったか。
クラッシュギャルズくらいからだんだん男子プロと同じようになり技もかなり過激。女子なので体も柔らかくパワーもないため大技連発。女子プロ嫌いのクラブの後輩がいたが生でみたら翌日からファンになったほど当時は男子と比べてもかなり過激だった。
インディーズができてから私もかなりいろいろ観にいった。まだ初期の頃はそれなりにもともと全日、新日から独立したのがやっていたがその後全く経験がないレスラーが増え大学生の学生プロレスのようなものが増えてきた。基本もできていないレスラーが見栄えがいい大技を連発する。まるで中学生と大学生の柔道部が入り混じってプロレスしているようなもの。上手と下手が混ざっているのでとても観れたものじゃない。受け身も下手なのが増えてきてみているほうがハラハラした。
今じゃ本当のショーと化した。上手下手を通り越して素人でもできるショー。
昔初めてテレビで見ただだ体が大きいアメリカのプロレスと同じ。
これじゃ昔のリアルファイトをプロレスに求めていた人は観ないしショーとして楽しんでいた人でさえもつまらない。
アメリカでのプロレスは今はどうか知らないが知る限りでは職業としては最低の方らしい。いわゆるショーだから。そのアメリカのレスラー達が日本に来て日本のファンの対応がすごくいいので日本にまた来たいという。
当時は将来の夢でプロレスラーになりたいという子供が多かった。
実は私もその一人。
高校生くらいまでは本気に考えていた。しかし背が伸びなかった。
いまじゃだれもいないだろう。だれでもできるのだから。
レスラーになるための体力として腕立てやスクワット1500とか2000とかがあり私も挑戦してみたがスクワットはできたが腕立ては無理だった。それくらい体力が必要。
昔のファンはプロレスは最強の格闘技と思っていた。いまじゃ誰も思わない。
昔は藤原とか本当に道場破りをやっつける本当に強いレスラーがいたが、いまじゃ道場破りすらいないだろう。
そこで提案したいのが昔ながらのレスリング。かなり前、雑誌で人間風車ことビル・ロビンソンがのっていて彼は通称蛇の穴にいたがそこではかなり本格的な格闘技としてのレスリングを教えていたという。教え子は日本にもいるがそのレスリングを下地としてプロレスをしてみたらどうか。
大技はないが玄人受けする地味な戦いになるが知っている人が見たら面白いレスリング。
投げもせいぜいバックドロップとかが大技になる。つまりリアルな技しか出さない。
感じとしてはまずお互いに組むところから始まりバックの取り合いやタックル、腕を決めての投げなど。
寝技に入ったら絞め、関節の応酬。
技も普通のプロレスの技や格闘技から取った技。
打撃が問題なのだがこれはあえて極力出さない。せいぜい技を決める前の当身くらいで。
最後は投げからの締め、関節で終了。
たとえるならリングスの打撃なしの試合みたいなものか。ただプロレス色を強くして。
個人的にはまたあのころのおもしろいプロレスが見たい。