クレジットカードの支払い方式のひとつとして定着している「リボ払い」。正しくは「リボルビング払い」といい、毎月の支払い額が一定のため、支払い計画が立てやすいのがメリットだ。だが、クレジットカードの一括・二括払いは金利手数料がゼロなのに対し、リボ払いは高利の金利手数料がつく。「いくら使っても翌月の支払いは定額だから……」と思って買い物を続けているうちに、借金地獄に陥ってしまう人も少なくない。

 リボ払いにハマりやすい人にはある特徴があると、ファイナンシャルプランナーの加藤葉子さんは指摘する。

「それは、40代後半から50代半ばのバブル世代の女性。ブランドが好きだったり、遊びや外食などが高級志向で、交際費をためらうことなく湯水のように使う人です。こういう人が、リボ払いによって買い物癖がついてしまうと、出費を抑えることが難しくなり、さらなる借金にハマってしまうのです」(加藤さん)

 50才のパート主婦、Mさんも、若い頃の華やかな生活習慣が抜けずにリボ払いに手を出した。

「若い頃からモテていて、彼氏が尽きたことがなかったんです。夫はいても、私にはあまりかまってくれないし、子供は独立して家を離れました。毎日寂しくて、45才の時に、ネットで知り合った大学生の彼氏とつきあうことに。彼はお金がないからデート代はすべて私が払っていました」

 貯金の300万円はあっという間に底をつき、クレジットカードで払うようになったのが、破綻の原因になったと振り返る。

「最初は20万円の支払いが払えなくなり、毎月3万円のリボ払いにしたんです」

そのうちMさんは、その3万円の返済も滞るようになり、消費者金融から借りるようになったという。借金の総額は150万円に膨れ上がり、80代の老親に一部を返済してもらったものの、全然足りなかった。

「お金がなくなったら、彼氏も離れていきました。今は借金返済のため、朝はビル清掃、昼は弁当店、夜はファミリーレストランを掛け持ちして働いています。そのせいで家事がおろそかになって、夫には怒られてばかり。借金返済を手伝ってもらった親との関係も悪くなり、もう逃げ出したい毎日です」