四半世紀ぶりに非常に強い勢力で日本列島に上陸した、台風21号。上陸から一夜明けた5日、台風の直撃を受けた地域を中心に、被害の状況が明らかになってきた。
 
台風の影響で京都市の野外学習施設で、小学生160人が孤立状態になっていることが報じられ、インターネット上が騒然となっている。
 
■道路が通行止めになり孤立状態
台風21号の影響で、京都市左京区の野外活動施設に宿泊している、市内2校の5年生児童計約160人が、道路の通行止めにより5日午前1時時点で孤立状態になっていたことを、京都新聞が報じた。
 
施設は停電状態が続いていたそうだが、自家発電しており、児童の健康状態に異常はないという。
児童たちは、学校の自然体験学習の一環で今月3日から同施設に宿泊しており、6日に帰宅予定だった。なお、4日は市内全ての市立小学校が休校。そんな中での「決行」に至った事情について、京都市教育委員会総務課は…
 
「停電と道路の寸断は想定外だった。予定を早めて児童を安全に帰したい。保護者の方には申し訳ない」
とし、謝罪している。
 
■「判断力なさすぎ」と怒りの声
事前に「最強台風」に対する警戒が呼びかけられていたにも関わらず、野外学習を決行した大人たちの判断に、批判の声が相次いでいる。『Yahoo!ニュース』には…
 
・「あんだけ早い段階からビビらす位に報道もあって行く? 危機管理能力なさすぎじゃね?」
 
・「これはさすがに、判断力無さすぎやろ。考えられない」
 
・「台風がきているのに、野外活動? 台風の勢力をみたら、停電も道路寸断も想定内だったと思う」
 
・「いつも思うが、大事な子供たちに何かあってから、泣いて謝っても許されないのに」
 
・「京都住みやけど同じ市内在住として考えられへん!! 3日の昼には配信メールで4日の京都休校は決まっていたはず! 朝行ってしまってても引き戻すべきだ!」
 
と、学校側の判断に批判の声が相次いでいる。また、健康状態に異常がないとはいえ、大変に心細い思いをしたであろう子供たちを心配する声も目立つ。
 
■「中止する勇気を持って」の声も
一方で、この状況下でも野外学習を決行した事情を推測したうえで、「どんな事情があろうと、中止する勇気を持つべき」との声もあげられている。
 
・「学校側も事情はあるでしょうが延期という方法をとれなかったんですかね? 料金が加算されてしまうことを懸念したのかな。児童の安全を第一に考えてもらいたいですよね」
 
・「予測出来たことなのに決行。マニュアルや前例がないと辞めれないの? 危機感なさ過ぎだし、どんな活動であっても中止する勇気が必要と思う! 親も独自の判断で欠席させる勇気が必要なのかもと考えさせられた」
 
・「これは先生ほか大人の都合と判断のミス。親もアブナイと思ったら、休ませてもいいんじゃないか。自分の子供の安全は、他人任せにしてはいけない」
 
また、学校が決行すると言っても「親が子供を行かせない、という選択もあったのでは?」といった声も。
いかなる事情があっても、人の命や安全を第一に考えた決断が下されるべきではないだろうか。児童たちが無事に帰宅できることを願うばかりだ。