キスシーンで有名な映画といえば?

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キスの歴史、キスのはじまりって知っていますか?

キスの“定義”とは?

キスのはじまり/イラスト1

大好きな人と唇と唇をそっと触れ合わせる…。思わず胸がキュン。すると、幸せな気持ちがムクムクと湧いてきて、イヤなことも、悲しいこともすっかり忘れてしまう…そんな経験、大なり小なりきっと誰もが持っているかもしれません。

だけどよくよく考えると、キスって必ずしもカップルだけがするものではありませんよね?

たとえば、お母さんが赤ちゃんのほっぺにチュッとするのもキスですし、海外ドラマの挨拶のシーンではハグしてお互いの頬にキスする場面が頻繁に出てきます。

ペットの犬がペロペロと顔を舐めてくるのもキスみたいだし、自然界の動物たちも愛らしい表情でチュッとしているのをテレビや写真などで見たことがあるのではないでしょうか。

さて、そもそもキスってどんな行為なのでしょう?LCでは、「唇と唇、もしくは唇と体の他の部位が触れ合うこと」と定義づけることにします。鼻と鼻をこすりあわせることや頬ずりなども、愛情を伝えるキスっぽい行為ではありますが、“唇”を使うことがキスの大前提ということです。

キスの歴史、キスっていつ生まれたの?

 

 

人間だけでなく動物までもが行うキス。まるで本能のように行われているように感じられますが、これらは一体いつから“キス”として認識されているのでしょうか?キスのはじまりについてご紹介したいと思います。

キスについて調べた、テキサスA&M大学の人類学者ボーン・ブライアントによると、キスについて書かれている最も古い文書はなんと紀元前1500年頃にあるとのこと。それはブライアント博士によると「最初にして最高の文献」らしく、インドのバラモン教とヒンドゥー教の共通の聖典である『ベーダ』という本にまとめられています。

それらはベーダ語で書かれ、キスという単語こそまだ現れていませんが、「くんくん嗅ぐこと」「触れる」「口を使って匂いを嗅ぐ」という行為がキスの一種であると受け取れるように書かれています。この、「くんくん匂いを嗅ぐ」というのは、キスのルーツだと言われています。

電気もロウソクもない時代、夜になれば人の顔は見分けることもできないくらいの暗闇がやってきます。そんなとき、人々は匂いで相手を嗅ぎ分けていたそうです。確かに好きな人の香りって、なぜか「あ、彼の匂いだ!」って分かってしまうものですよね。しかもそれがとてもいい匂いに感じる…。それは昔の人も同じだったのかもしれません。

時代が進み、ベーダ時代末期(紀元前1500~600年頃)になると、すでに現代のキスの描写が現れてきます。『シャタパタ・ブラーフマナ』という聖典では、「口と口を合わせた」恋人が登場し、『マハーバーラタ』という古代インドの大叙時詩には「私の体は、娘が私の口に口をつけ音を立てると喜びに満ちあふれた」と、まさにキスシーンそのものが描かれています。

これらの描写を見ると、恋する男女は今も昔も変わらないロマンティックな気持ちを持っているんだなと、なんだか微笑ましくなってしまいますね。

日本のキスの歴史

キスのはじまり/イラスト2今度は日本でのキスのはじまりについて、お勉強してみましょう。

実は、日本では“キスをする”という行為は、奈良時代に中国から伝えられたとされているんです。つまり外来文化なんです。そのためごく一部の地域階級のあいだだけにしか広まらなかったそう。庶民にまで定着したのは江戸時代になってからのこと。そういえば、江戸時代に流行した春画には、キスがたくさん描かれていますね。

しかし、その当時は「口吸い」と呼ばれていて、かなりエッチな行為とされていて、あまりオープンに話せるようなことではなかったようです。ちなみに郭言葉では「おさしみ」といい、九州地方では「あまくち」と言われていました。エロティックで肉感的な「おさしみ」と、ロマンティックな「あまくち」。なんとなく「なるほどなぁ…」と頷けてしまいますね。

ちょっと文学的で知的な香りのする「接吻」という言葉ができたのは明治時代になってから。けれどもまだそれは、やや背徳的な香りがするものだったようです。昭和初期の文学の「火宅の人」を書いた檀一雄は、妻に当てた手紙のなかで、立ったままの接吻をしたことがないことが不満だったと残しています。昭和の時代になっても素敵な景色の前で、抱き合ってキスをするというのは、まだ一般的なことではなかったのが伺えます。 キスのはじまり/イラスト3

現代の私たちは「キス」というと、「素敵なもの」「ロマンティックなもの」と肯定的に考えます。ドラマや漫画、小説などの影響もあるでしょうが、結婚式での特別なキスの影響が多いのではないかと思うんです。

ステンドガラスの美しい教会で、タキシードに身を包んだ新郎がヴェールを恭しく上げ、そっと唇を触れ合わせる…。女性なら誰もが憧れるシーンですね。そんな教会での結婚式が一般的になったのは、なんと新世紀になってから。教会式をしたことがあるのは、60年代ではわずか2.2%、90年代になってからも38.3%で、新世紀に入ってからようやく64.2%にまでなったのです。

…と、急ぎ足でお勉強してみましたが、「キス」といってもさまざまな歴史や物語があって、とてもおもしろいですね。