数年前にチャリンコ
でアフリカを縦断した後輩
くんの日記を思い出しました![]()
よろしければ、お時間あるときに読んでみてください
彼のどくとくのタッチが好きです![]()
【脱出!エチオピア!】
ムルシツアーを無事終えた私は、ちゃり旅を再開した。再開地点はアワサと言う町で、国境までは約10日くらいの道程。とにかく、一刻も早くエチオピアを脱出したい私は、始まりは日の出前の5時半から、終わりは日が暮れるまで、狂ったように走りまくった。ちなみに赤道直下では、ほぼ毎日、朝の6時に日が昇り、夕方の6時には日が暮れる。朝と夜の長さが全く同じらしい。皆さん、知っていました?
エチオピアから、脱出したい気持ちとは裏腹に、2カ月近く走っていない私の体力は、相当、落ち込んでいた。一日中走りきる体力がなかったので辛かったが、それ以上にエチオピアを脱出したかった。どうしてそこまでエチオピアを毛嫌いするのか?ここ数回の旅行記がイエメンだったり、ヨーロッパにいったりしていたので、忘れている人も多いと思う。そういう人の為に、まとめると、
・道を走っていると老若男女関係なく、絶え間無く「ギブミーマネー」とねだられる。無視しているとずーっとついてきてねだり続ける。拒否すると「ファックユー」とかいって石を投げてくる。特に坂道は凶悪で、自転車を押して登る間中、10人以上に囲まれいじめられる。ちなみに、エチオピアは山国で坂だらけ。
・話しかけ方がいつも「ユー!」で高飛車。道を聞いただけでもお金を要求し優しさを感じられない。どこかアジア人を馬鹿にしているように感じる。その割に白人には卑屈。
会話例)坂道を押して登っていると。。。
私「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。」(息切れしている)
エチ「ユー!ウェアユーゴー?」
私「なんすか?唐突に?ケニアですけど。。。」
エチ「ギブミーマネー!」
私「はぁ?なんでですか?いやですよ!」
ガキエチ「ユーユーユーユー!」(後ろから)
私「うるさいんじゃ!こらぁー!」(振り返り叫ぶ)
ガキエチ「うぁー」(蜘蛛の子を散らすように逃げる)
エチ「ギブミーウォータ!」
私「いややいうてるやん!しつこいな!」
ガキエチ「ユーユーユーユー!」(後ろから)
私「なんじゃこらぁー!」(振り返り叫ぶ)
ガキエチ「うぁー」(蜘蛛の子を散らすように逃げる)
エチ「ギブミーマネー!」
私「。。。(無視)」(坂道を登り下り坂)
エチ&ガキエチ「ファックユー!ゴーアウェィ!」(投石)
大体こんな感じ。
・ほとんどの宿が売春宿でバーも兼設。狭くて汚いうえに、夜中まであえぎ声とローカルソングでうるさい。トイレも最悪。ゴキブリ、蚊の巣窟。ウンコも流さないので、人のモノと自分のモノが常にドッキング。
・女性酷使。女の人は結構忙しそうに働いているが、男どもは働かない。昼間からバーでボーっとしている。男尊女卑が顕著。
この時の私にとっての国境は、果てしなく遠い理想郷。永遠に続くかと思われるエチオピア。しかし、どんな辛いこともいつかは終わる。明けない夜はない。耳には常にMP3プレーヤーを大音量で流し、目はサングラスで覆い、一切のエチオピアを拒む姿勢をとりながら、投げられた石をよけ、「コロス!シネ!コロス!」と呪い進んだ結果、夢にまで見た国境にたどり着いた。
国境では、ムルシツアーで一緒だったKさんと再会し、一緒にエチオピアの出国手続きとケニアの入国手続きを済ませた。ここの国境は、手続き後も自由に行き来できる国境で、エチオピアの方が物価が安いため、先に手続きだけをすませ、明日、晴れてケニアに入国することにした。
翌日、朝一番に目覚め、意気揚々とケニア側のキヨスクで食料の買い物。国境を越えるまでは相変わらず、「ユー!ユー!」言われていたが、越えた瞬間、誰も言わなくなる。人々の表情に険がとれてほほ笑んでいるようにさえ見える。あぁ、人間の表情ってこんなんだったな。。。あったかいな。。。と感慨にふけっていると「ジャンボ!(こんにちは!)」とおっちゃんに言われる。
「えっ、今なんていったの?こんにちは?それって、エチオピアではギブミーマネーのことだよね?だって、エチオピア人は、話しかける最初の言葉はいつもギブミーマネーだったよ。そういえば、まともな挨拶はエチオピアで一度もなかったな。。。」私は、満面の笑顔で「ジャンボ!」と返事をし手を振った。そして、キヨスクでは、買い物を終えた後に、ねえちゃんが「サンキュー!」。「サ、サンキューって!これも久しく忘れていた言葉!」そうだよ!人間、挨拶とありがとうとごめんなさいが言えない奴はだめなんだ。だからエチオピアはだめなんだ。私は、この二つの言葉だけで、すっかりごきげんになることができた。
エチオピア。悪口ばかり書いたけれど、そういえば、いいこともあったかな?どれどれ、もう思い出すこともないだろうし、ひとつ振り返って見るか!エチオピアのいいところ。。。
。。。。
。。。。
ない!全くない!今、この旅行記を書きながら、思い出してもいるけど、全くない!あるのは、最悪民族国家エチオピアから脱出できた喜びだけだった。
追伸:エチオピアで被害にあったチャリダーたちの鎮魂歌。
ステレン(スーダンを一緒に旅したスエーデン人):ガキエチに投げられたこぶし大の石がヒットし、頭をかち割られ帰国。
ウィリアム&ジュリア(スーダンを一緒に旅した夫婦):青年エチに因縁つけられ、口論中にジュリアがナイフで腕を刺され帰国。
加藤さん(アジスであった日本人チャリダー):走行中突然飛び出してきたエチ女性にぶつかり鎖骨骨折。帰国。
エアウェイ(タンザニアで再会したスイス人チャリダー):エチに付きまとわれノイローゼ。エチオピアの話題になると「ファック!シット!」を連発する体質になった。
確かにσ(・_・。)ボクの胃袋に入りますたぁ![]()
(屮゚Д゚)屮 ともしげ
元気かぁ~い
かわええ後輩
くんの日記は
(。・_・)σ ツンツン
こちら
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