洋画の中の正確な「日本」
3選
『ブラック・レイン』
『THE JUON/呪怨』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『ブラック・レイン』(1989年 リドリー・スコット監督)
同時期に公開された邦画『黒い雨』との関連は無い完全な洋画。しかし、洋画でありながら、日本を誤解や誇張の極めて少ない「ほぼ正確な」イメージで「映画」に登場させることに成功した「たぶん最初の」作品。この作品のあと、映画のロケを自治体が誘致する動きが活発になって来ます。偶然でしょうか? 名優・松田優作さん、高倉健さん、マイケル・ダグラスさんの最初で最後の共演は見どころ。
『THE JUON/呪怨』(2004年 清水崇監督)
オリジナルの『呪怨』は日本人が選ぶ一番怖い映画ナンバーワンに選ばれた事もある傑作として知られます。いわゆる「Jホラー」をハリウッドでリメイクするにあたり、監督に日本人である清水崇氏を起用。舞台も日本に設定。その独特のスタンスの世界観がアメリカで大いに受けて全米ナンバーワンの大ヒットとなります。しかし日本では「元の『呪怨』と何が違う」と総スカンで凱旋ヒットとはならず。
『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013年 ジェームズ・マンゴールド監督)
超人気シリーズ『X-MEN』のスピンオフ作品。キャラとして一番人気のウルヴァリンを日本で活躍させる思い切った発想です。いかにも日本的なロケ地が選ばれ、「和」のテイストが強調された一方で、走行中の新幹線の車両をブチ抜き、屋根の上での目まぐるしいジャンプや高速移動を駆使した派手な格闘シーンが披露され、話題となりました。現実には自動でブレーキがかかるが、それを言うのはヤボ。