スマホで訪問してくださった方、画面を横にしてみましょう。
平成レトロとあなどるなかれ
CGの使いかたハナマル
VFXの夜明け3選
『フォレスト・ガンプ 一期一会』
『アメリ』
『ALWAYS 三丁目の夕日』
『フォレスト・ガンプ 一期一会』(1994年 アメリカ)
「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない」知的障がいを持って生まれてきた青年、フォレスト・ガンプ。「走ること」にすぐれている彼が、行く先々で、有名人や歴史的事件の現場に遭遇します。実在の記録映像にガンプがまぎれこんだり、無人のロケ地に大群衆が集まったり、五体満足の役者さんが両脚を欠損しているかのように見せたり。CG技術によって広がった表現の幅がささえる、夢と現実が溶け合う感動巨編です。あなたも「人生っていいものだ」と思えるかも。
『アメリ』(2001年 フランス)
学校に行かせてもらえなかった反動でコミュ障におちいってしまった22歳の女性、アメリ。しかし空想力だけは人一倍大きく、日常の中から独特の妄想をふくらませるのですが、日常と妄想がシームレスにつながるCG技術の充実で魅せます。そんな彼女、実はおせっかいやき。周囲の人々に犯罪スレスレの手段でウラから手をまわし、皆に幸せを届ける日々。だれにも自分の存在をさとられずに生きてきましたが、そこへ「恋」のおとずれ。「そんなことする?」とおどろく奇行に走ります。
『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005年 日本)
舞台は昭和33年の日本。建築中の東京タワーのあしもとで、経済的には恵まれなくても皆が明るい未来を信じていた古きよきとき。駄菓子屋の店番をしながら売れない小説を書いている茶川(ちゃがわ)竜之介を狂言回しに、夕日町三丁目の住人たちの群像劇が描かれます。いまはもう存在しない光景「建築中の東京タワー」というアイコンが全てを象徴。CG技術の粋を集めて映し出された「昭和」は、今のひとには異世界で、これは一種のファンタジー映画と言えるのではないでしょうか?