「骨折はしてないですね」


神のような言葉でしたよ。


足を捻った翌日の朝、右足が付けないくらい痛くて絶望感と罪悪感で押し潰されそうだったんで。 


骨折じゃないと分かってから、何か急に歩ける気がしちゃって笑


試合まであと5日ある。

完全回復は絶望的、試合に出ても役に立つか分からない。でも、コートに立ちたい一心で、お世話になったことのある整骨院に駆け込んだ。


「うーん、微妙だな。場所が悪いよね」


有名現役バレーボール選手から指名される程の凄腕の先生に、試合に出られるか聞いたときの返事。


結果的に、テーピングと痛み止め(とアドレナリン)で、無傷さながら試合には出られた。


テーピングの技術が凄い先生でありがたい。ガチガチに固めるでも無く、動いて欲しい所は動くように巻いたくれた。


先生は、私のバレー熱を知ってくれているから、本気で治療に臨んでくれた。


「痛いよ、頑張ってね」


の一言の後、間髪入れずにゴキっ!ゴキっ!って。


目ん玉が飛び出るほど痛かったですよ。

でも私、我慢強いんで笑


足の甲の、二分靭帯とやらが損傷していて、これは治りが悪いらしい。手技による、靭帯が伸びたせいでズレてしまった関節の位置修正、開いてしまった脛骨&腓骨の締め技(;o;)


これぞ、本当の治療。こうして初めて、怪我が治っていくらしい。先生によると、残りの日を大人しく過ごせば、あとはテーピングと痛み止めでギリギリコートには立てるんじゃないかな。とのこと。


ありがたい。。普通なら、試合なんか止められると思う。治療院だから。でも、回復させる為の治療をしながらも、コートに立てる為のサポートを全力でしてくれた。神…


さあ、たった5日間でどこまで回復するか。


とりあえず2日後は経過観察と、試合仕様にテーピング巻き直し。


バレーチームのグループLINEでは、皆が公園やら遠方の体育館やらで練習に励んでいる様子がUPされてくる。


私もそこに行きたい…試合前に何してんだ、クソ、右足め!でも、皆んなが試合に向けて本気になっている空気感、サイコーだ‼️


そして2日後、2回目の整骨院の日。


「ちょっとびっくりだね、驚くほど良くなってるよ」


って。そうなの⁈

先生も、予想外の回復の速さらしい。

先生の腕がいいからですよね。あとは、私の執念かな笑


「思いっきりプレーしてきていいよ。試合翌日にも来てね」


と。

早速、心配をかけている皆に報告。


試合当日の采配を決めるのは、監督。でも、全出しさせて欲しい、その為に、治療院で無理言ったんだから。その後どうなってもいいから(困るけど)


試合前日。

みんなの緊張と興奮と不安で、常にLINEが流れてる。私の大喜利返しも絶好調。誰から見ても、私が興奮し過ぎてるように思われたけど、それ、マチガッテマスヨ。


怪我翌日の絶望感からしたら、試合に出られることが夢のようだったから、不安なんか1ミリも無かったんだよ。本音は二勝くらいはしたい。仮に全敗でも、今の最高のメンバー全員で試合に出られることが、泣けるほど嬉しかったんだよ。


翌日は、どの学校も勝つ為に会場に集まる。いつもは子供の応援する側の、いい歳した大人たちが、熱くなり、体のあちこち痛いと言いながら、ヘトヘトになりながら、夜のお酒だけを楽しみに笑、本気になってコートに立つ日。


そこに私もちゃんといるんだな。


※この写真は試合とは関係ありません。



続く