病院に到着して

しばらくすると

他の患者さんが出入りしている音が聞こえました。


私の手術の予定が 約10時間とのことだったので

病院が開く時間から私はずっといたわけですが、

私も一日仕事で大変なんですが、

病院の方たちも大変なんですね・・・ってこんなときに人のこと心配してました。


まずはじめは

目の手術からなんですが

目だけの手術なら着替えはしないらしいんですが

私の場合はその後鼻の手術になるので

手術着に着替えます。


顔に化粧水などがついているので

軽く顔を水で洗いました。

タオルなどの洗顔道具も病院側で用意してくれてました。


その後診察室で先生と最終的なデザインの打ち合わせ。

先生は、私が以前に持参していた希望の目の写真を見ながら

このくらいでしたね?

と確認。ペンで軽くしるしをつけます。


その後、切開する幅など、先生用のデザインを目に書いていきます。


最後にもう一度 目頭を鼻側にひっぱりながら

「目頭の切開はこのくらいです」

「二重の幅はこのくらいです

と教えてくれました。


お互いの意見が合意に達したので

早速手術です。


まず、手術台に横になり

目の部分だけが開いている布をかけられます。

そして消毒。

目の周りを2回にわけて入念に消毒します。

「少しチクッっとしますよ」

の声とともに

麻酔の注射。

片目に一回づつ まぶたの中央に入れます。


少し時間をおいて先ほどの麻酔がきいてきたところで

まぶたや、目頭、したまぶたまで全体に何回かに分けて麻酔を注射します。


ここで りきむと腫れがひどくなると 何かで読んだので

なるべく手や足に意識を向けますが

結局のところ 終始 りきんでしまっていたと思います。


そして目頭の切開が先にはじまります。

切ったり血をぬぐったり しているようですが 音しかわかりません。

強烈なライトがあてられているのが目をつぶっていてもわかります。


先生が「痛くないですか」など声をかけてくれていますが

痛くもなんともありません。


そのまま、二重の全切開の手術にうつりました。

切ったりぬぐったり・・。

プシュっていう音とともに焦げ臭いです。

まぶたの何かを焼いているそうです。


「後は縫うだけですよ」といっていただきましたが、さっぱり何をしているのかわかりません。

もちろん、ずっと怖かったです。

でもなるべく、顔以外のことを考えて乗り切りました。


「目からまだ出血しているのでガーゼをはりますね。」といわれ

そのまま少し休憩させてもらいました。


目の手術だけなら、ここで終わって休憩して帰宅ですね。


でも私はまだまだ、これからです。


鼻の手術が始まります。

点滴を打つということで左手が出されます。

チクっとします。

心電図をとるために胸に機械を仕込みます。ペタペタと胸周辺にはっていきます。

そして指からの脈をとって

さらに右手に血圧計をつけます。

もう、ほとんど動けません。


そんなこんなしているうちに

記憶がなくなり

次に目覚めたときには手術は全て終わっていました。


いちど起きてみますか?という看護師さんの問いかけに

体を動かしてみてみるものの

まったくノロマで看護師さんが抱きかかえてくれました。

「まだ、帰るのは難しいですね。帰りは電車ですか?」

私「いえ、タクシーで」

「じゃ、終電の時間を気にしなくてもいいから、もう少しゆっくり休んでください」


というわけで、何時間眠っていたのかわかりませんが、そのまま眠り続けました。

次に目が覚めたときには起き上がることができ、

さっそく鏡を見てみました。

おっと誰でしょう・・・。

もういいや。適当に隠そう。帰るだけだし、そんなことより歩けるのか?

ってことで 前に書いた手術後の私の帽子にマスクになって帰ったわけです。


家族の人に話してある人は、きっとこういうときに

ありがたいんだろうなって思いました。

迎えに来てもらえたり、歩くのを支えてもらったり、気持ち的にも支えてもらったり。

目の埋没の手術だけとか、手術時間がどんなに短かったとしても

行くときと帰るとき、誰かがいてくれるって心強いんだろうなぁ・・・。

と思った私でした。