ある日、会社でこんなことを言う人がいました。
「仕事ってさ、報連相さえしてればいいんじゃない?無駄に会話とか雑談とか、必要ある?」
正直、一理ある。
報連相はビジネスの基本中の基本。できていないと話にならないのも確か。
でも、ちょっと待って。
報連相って、“情報のやりとり”に過ぎないんです。
たとえば
・報告はするけど、相手の温度感を全く考慮してな い
・連絡はするけど、タイミングが絶妙にズレてる
・相談はするけど、「結局どうしたいの?」が伝わ らない
これ、全部“やってる風”の報連相。
ただ情報を流すだけじゃ、相手との信頼関係は生まれないんです。
そして、そういうズレや誤解が積もっていくと、
「言った言わない」「なんで今それ言う?」
みたいな小さな不満がじわじわとストレスに変わっていく。
だから大事なのは、相手に
“伝える”じゃなくて“伝わる”こと。
そのために必要なのが、
“アサーティブ・コミュニケーション”
という考え方です。
要は「感じよくハッキリ言う」技術
「アサーティブ」って聞いたことありますか?
英語の assertive(=自己主張ができる)から来ています。
会社から「研修ビデオを見てください」って言われている人も多いかも。
でも、ここで勘違いしてはいけないのが「声を大にして意見を通す!」って意味ではないこと。
簡単に言うと、こういうことです。
•パッシブ(受け身):
言いたいことを飲みこんで「まぁいいか…」が口癖
•アグレッシブ(攻撃的):
ズバズバ言って相手を圧倒。時にモンスター化
•アサーティブ(自己主張+相手への配慮):
自分の気持ちも、相手の立場も尊重
つまり、「怒らず・媚びず・でも、ちゃんと言う」がアサーティブ。
NG例&OK例で見るアサーティブな伝え方
状況①:上司から急な仕事を頼まれたとき
•NG:「いや、無理ですって(イラッ)」
•NG:「…わかりました(でも内心は地獄)」
•OK:「今ほかの案件も動いているので、調整が必要ですが、●日までなら対応できます」
状況②:同僚のアイデアに納得できないとき
•NG:「それ、正直ナイですよ」
•OK:「その案、面白いですね。ただ、〜〜という点が少し気になっています」
言い方ひとつで、場の空気も、自分の印象も180度変わるんです。
で、結局アサーティブって得なの?
はい、得です。めちゃくちゃ得です。
•信頼される人になる:
感情に流されず、建設的に話せる人=デキる人扱いされる。
•ストレスが減る:
無理なお願いを断れる。理不尽に黙らない。つまり、胃が痛くならない。
•自信がつく:
言いたいことを言えた自分を、ちょっと誇らしく思える。
最初は難しく感じるかもしれませんが、スキルなので練習すれば誰でも身につきます。
まとめ:まずは「伝える」からはじめよう。
「アサーティブ」と聞くと堅苦しく感じるかもしれませんが、
要は「言いたいことを、いい感じに言う力」。
空気を読むのも大事だけど、それだけじゃ息が詰まっちゃいます。
今日から、ほんのちょっとだけでも「自分の気持ち」を言葉にしてみませんか?
あなたは、自分の意見、ちゃんと伝えられていますか?