我が子と過ごしていると、
「早くしなさい。」「どうして、できないの?」と発してしまう、この言葉。

最近は、この言葉を発することはなくなりましたが、
わたしも過去に、仕度の遅い息子に「早くしなさい。」
隣で宿題を見ながら「どうして、できないの?」と発言したことがあります。

今となれば、この[できない]は、とても愛おしいと感じます。

最初、自転車に乗った時は上手にペダルを漕げず悔しい顔をして泣いていたのに、今ではわたしより軽やかにペダルを漕ぎます。

テスト結果が思った結果ではなくて落ち込んでいたのに、
今ではわたしの知識を遥かに超えた問題を解いてみせます。

わたしの膝の上に座り、パソコンの前で英語の童謡を二人で歌っていたのに、今では流暢に英語を話します。

わたし達、親が思っているよりも
子ども達はずっと早く成長し、彼らはあっという間に様々なことが[できる]ようになるのです。

そう思うと、この[できない]かけがえのない時間を
とても愛おしいと感じませんか。
  

[できない]から[できる]ことがあり、
我々大人同士も[できない]ことを責めずに[できる]ことを尊重し、認め合えば、もっと世の中は平和で素晴らしいものになると思います。

そして、[できない]ことがあるから、人は魅力的で愛らしいとも感じます。

愛する我が子のできない愛おしさを、どうか思う存分楽しんでみて下さい。