今日は 秋の日 

キミは誰を想い出すのだろう

ボクは秋になると
決まって

秋櫻

コスモス

を想い出すんだ

この季節が来ると 毎年 ふわっと 思い出す

本やアルバムのページを そっと めくるように

ふわっと。


お母さんの笑顔が ふわりと 咲く花

お母さんが 淡い光の中 ふわっと優しく喜ぶものだから

花につくちいさな虫を気にしながらも
学校帰りに秋櫻を摘んで帰るちいさなちいさな
帰り道

あとから知る
お母さんが なぜ 秋櫻が好きなのか

その 理由

人の名前や星や花の名前に
名前の由来や想いが隠れている様に

料理には
隠し味が隠されている様に

お母さんが 秋櫻 が好きな 理由 や 想い もたしかに 在って
隠されていたのを 
あの日のちいさなちいさな私はまだ
知らないでいた

ただ

ふわっと 笑う その顔や
どこか なつかしそうに 愛おしそうに
その花を見るもんだから

鮮明ではない そのボヤけたふわっと咲いた光景は
この時期になると 決まって心をほてらせた

ちいさいちいさい時の記憶は
風に乗せ どこか 遠いとおいところへ

たしかに ふわっと笑ったのか
どこかなつかしそうに愛おしそうに
その花を見つめていたのかは

今じゃもう

たしかではない。

ちいさなちいさな秋の日の私の心の願いなのかもしれない。

ふわっと笑ってほしい

それだけの一心だったのかもしれない。

心が映し出す
幻なのかもしれない。

それでも

お母さんは

秋櫻が大好きだった。

本当で真実だ。

私が 桜 を 桜
と書かない 理由 もまた たしかに 在る から

お母さんがあのちいさなちいさな秋に
どんな表情をしていたかは
もう今となってはどうでもいい気がした。

写真には遺せない
あの日の笑顔は
泣いていたのかもしれない
笑顔はボクの願いだったのかもしれない

それが何だったとしても、

ちいさなちいさな幸せの秋のあたたかさの光や空気の絵は

心にはたしかに今もふわりと在るのだから。

鮮明な気持ちはたしかにココに在って
刻々と 濃くこく なっていく。


私はちいさいちいさい秋の日ぶりに
秋櫻 を 時間を止めた時の間に閉じ込めた
秋の櫻、ふわり 
本の間の栞の様に
時間を止めて

携帯 シャッター音 パシャりとなる

お母さんが 笑った様な気がした
笑ってくれる様な気がした

そっと
送信ボタンを押し
止めた時間の中に映るソレは
あの日によく似た色彩だった。

やっぱ少し照れくさいよな
でもこのキモチは
たんぽぽの綿毛の様にふわふわと
シャボン玉の様にふわりふわりと揺れて

キミに届けてと

キミの笑顔がふわっと はじけるまでは
はじけて壊れやしないでと

ボクの鼓動は足早にはじけ
普段は何だかんだ考え過ぎてしまって
あまり送らないメッセージ 

秋櫻の写真だけ
そっと添えて
送信ボタンを押す

そんなボクを見て
秋櫻が ふわっと揺れて ふわりと笑った気がした


秋の日
お母さんの日
秋櫻の日


あとがき:そんな事
回想していたら…

天才凡人のYURIKOが流れてきた
不思議だね
ユリコはみんな爆笑するイメージもある曲だけど

私にとっては
はじめて聴いた時から
お母さん をイメージする曲だから。

去年の夏のおわりに
お母さんと故郷の街を走る車の中で聴いて
お母さんも この人たちの声曲素敵ねっ
て言ってた想い出の曲でもある。

ユリコかけながら
私はちょっと恥ずかしかったけど

だって
ユリコを聴くとお母さんを思い出す曲だから

それでも
少し照れくさいその気持ちは私の真ん中に隠して
車でユリコを流したのも私なのだけれど。

うちのお母さんは百合ではないけど

お母さんってミドルネームを持つお母さん達には 

花 がよく似合う

私のお母さんには 秋櫻が良く似合う

秋櫻の日

小さな私のコスモ(宇宙)は
お母さんが心の真ん中にいて
コスモスとふわっと笑うんだ

大きくなった今は
大切な人が心の真ん中にいて

心を繋いで
手を繋いで
時間を繋いでいく

花は散るけど

散り際も
とても
綺麗だ

お母さんの洗剤でボロボロになった手も
寝る前に化粧水を塗ったいい匂いのする
少しひんやりとしたその手でおでこに手を当てて
くれるその手も心も

とても とても

美しかった
大好きだった

久しぶりに会うたび増える白髪も

とても綺麗だと想ってしまう

それから
一本一本に ごめんね と ありがとう
を 心の中で つぶやいた


秋櫻が一本一本美しく秋の日の風に揺れる様に…

とても綺麗だった


お母さんはずっと櫻が良く似合う人


お母さんは私を選んでくれた
辛い道なのに

私がこんなに泣き虫なのは
お母さんは泣かずに泣かせてくれたからなのかな
私が泣く分
お母さんは泣けずにいたかな

私とお母さんは正反対

でも似てるとこもある
台所の変な替え歌 くちぶえ
映画を観て泣くところ
最初に泣いてしまうのはいつも私だったけれど

ありがとう


p.s 桜を桜と書かない 理由 は
また いつか…

櫻はお母さんと私を繋ぐ特別な花でした

そして

金星のお姫様は
月の王子様を想い出す

逢えなくなってから
想い出す なんて言葉の時空とっくに飛び越え
沁みついて離れないキミを
離れ離れのキミを
一生懸命 白い雲 消そう塗り替えようとしたけど
モヤモヤ モヤがかかるばかり
心は炎え痛かった

まだ好きなんだと
気づきたくて気づきたくなくって

自由で誰のものでもない
お空でなら
キミの隣にいれるのに

なんて想う

金星の姫と 月の王子様のお話はまたいつか…

キミが幸せであるように
でも本当は…
本音はキミの幸せになりたい
なんて言えやしない

金星のお姫様

お月様に祈る 秋の日


〜つづく〜


ブログや文章を更新しない日も
四六時中 キミが浸食する私の頭も心も体も。

うれしいナミダも
さみしいナミダも
シアワセなナミダも
悲しいナミダも

キミがいたこと 
キミがいまもどこかにいること
そしてボクがキミの隣にいないこと

教えてくれるけど
そんなのわかってる
それでも側にはいたいと願ってしまう

それでも
書いて書いて書けば…

いつか…
と夜空の光に祈る

そんな夜空に咲く希望の光はキミでずっとキミだった

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