いよいよ、梅雨の季節の到来である。
梅雨は、江戸時代頃より「つゆ」と呼ばれるようになり、『日本歳時記』には、「此の月淫雨ふるおれを梅雨と名づく」とある。「梅雨の熟す時期の雨」という意味で、元々「梅雨」と呼ばれていた説がある。
「つゆ」と呼ばれるようになった由来は、「露」からと考えられるが、梅の実が熟し潰れる時期であることから、「漬ゆ(つゆ)」と関連つける説もあるが、梅雨の語源は未詳部分が多い。
梅雨の花といえば、
『紫陽花』
<俳句>
松尾芭蕉:紫陽草や 帷子時の 薄浅黄
正岡子規:紫陽花や 壁のくづれを しぶく雨
であるが、他にもこんな花がある。
『くちなし』
開花時期:6月中頃~7月末頃
一重咲きの花は早咲きで、八重咲きの花はやや遅咲き。
香りが強く、遠くからでも香ってくる。
八重咲きの花は実はならないが、一重咲きの花は実がなる。
実の口が開かないところから「口無し」の名になった。また、実の突起部分を鳥のくちばしに見立てた「クチハシ」からの変化、という説もある。
実は橙色で、花言葉は「喜びを運ぶ」
将棋盤の下にある4脚の模様は、このくちなしの実をイメージしたもの。
<俳句>
与謝蕪村:口なしの 花さくかたや 日にうとき
星野立子:今朝咲きし くちなしの又 白きこと
<短歌>
北原白秋:夏の日は なつかしきかな こころよく くちなしの花 汗もちてちる