12月5日。


●5時20分


隣の甲状腺がんのおばちゃんのところに看護師さんが来て採血。


翌朝採血があるというのは前日に知らされるのでわかってはいますが、5時20分はちょっと早くて、みんなびっくり。


●6:00


看護師さんに『昨日は右腕から右足にかけてがしびれていましたが、今日は顔の右半分から右頭後ろにかけてしびれています』と伝えました。


看護師さんは、カルシウム低下の影響かもしれないとおっしゃいました。


カルシウム低下でなるエタニー症状は、手足のしびれや顔面のこわばりなどが出ます。


術後、点滴と乳酸カルシウム、アルファロールの内服でカルシウムを補充していましたが、退院前日の12月6日でも8.2というやや低い数値でした。


しびれているのが右側だけなので、右側の交感神経損傷の影響である可能性もあるかなぁと自分では思いました。


そして、右目の症状もまだ続いていると、看護師さんに言いました。


●主治医の先生との話


この日の午前中に、手術後初めて主治医の先生と話しました。


その時のやりとりを手帳に書いたものをそのまま書きます。


内視鏡手術では、熱を出す機器を使うから、神経をやっているかも。


神経の薬を出して様子を見る。


場所的には、神経を切ったりする場所ではない。


眼球が落ち込むことも、(私の場合は)考えられない。


まだ治る可能性はある。


一時的の可能性もある。


右顔、右頭しびれ言う。


交感神経さわったかも。


汗が半身だけしか出ないかどうか、気を付けてみておくように。


以上が手帳に書いていた内容です。


私は、『まだ治る可能性がある』という先生の言葉で、言い換えれば、『もう治らない可能性もある』という事なんだと、ショックを受けました。


でも、主治医とようやく話せて、薬を出してもらえることになり、安堵しました。


★★★★★


昼過ぎに、②番先生と③番先生が来られて少し話しました。


そのあと教授回診があって、たくさんの先生たちが病室を訪れました。


②番先生と③番先生が、『バセドウ病の手術後、眼瞼下垂になっています。動脈はさわっていないのですが…。様子をみます。』という内容を教授に説明していました。


●昼、熱っぽくて自分で体温を測ると、37.3度でした。


●14:00


体温37.1度。


朝、主治医が出してくれると言った神経の薬(メチコバール)がいつもらえるか看護師さんにきいてみる。


母がやってきて、肺がんのおばちゃんと盛り上がる。


少し目を離したすきに、おばちゃんが母の肩をマッサージしていた!!


母は、おばちゃんの病状を知らないけれど、手術後間もない病人にそんなことしてもらっていいのか…。


母はおばちゃんに向かって、とても病人に見えないぐらい元気ね~と毎日笑顔でつっこんでいました。(^^ゞ

そして、なぜか家相の話になる。


実家の間取りを紙に書き、家相に詳しいというおばちゃんに色々教わっている様子。


間取りのコレが良くないとおばちゃんが言っていました。


母は、私だけじゃなくポメラニアンももちゃんも腫瘍の疑いで手術したりして、自分を苦しめるために自分が大切なものばかりに悪いことが起きているのではないか、自分のせいではないかと思っていたと半泣きでおばちゃんに言っていました。


家相が悪いときいて、自分のせいではないのだと母は納得して落ち着きを取り戻していました。


おばちゃんは、母と父、両方の実家の先祖代々のお墓参りをすることをすすめていました。


その話を聞いて、私もお墓参りにしょっちゅう行くようになりました。


●ドレーン抜去


胸元に入っていた、血液やいらない液を排出するためのドレーンが抜けることに。


点滴はまだ外せないけど、トイレに行く時もドレーン液の入ったポシェットを首から下げて歩いたり、ベッドに横になる時も引っ張られてチューブが抜けないようになど気をつかって生活していたので、解放されて嬉しかったです。


③番先生が処置してくれました。


固定の糸を切ってから、ズルズルとチューブが胸元から引き抜かれました。


子供の頃に抜いてもらった時のことを覚えているので、あの時我慢できたんだから、大丈夫だろうと軽く考えていました。


でも、思っていたよりも痛い。


けど我慢。


あとからもずっとヒリヒリ。


ドレーンの痕は、退院後に水ぶくれになり、痛い思いをしました。(>_<)


●主治医の先生がくる


薬がもうすぐ届くと思う。


交感神経をやっているとしても、1年をめどに良くなってくると思う。


1年経てば、ほとんどわからなくなる。


もっと早く良くなる可能性もある。


不自由をかけますけど、申し訳ありません。と話されました。


●夕方


夕方から部屋担当になった看護師さんが来られた時に、しびれがまだあるか聞かれました。


まだありますと話すと、看護師さんの両手を握るように言われました。


右が力が入りにくくなっているようだと言われました。


そのあと、②番先生、③番先生、④番先生が来られました。


ペンライトの光りを目にあててみて、『右が少し縮瞳している』とおっしゃいました。


目の茶色い部分がひとまわり小さく縮んでいるということのようでした。


自分で鏡を見ても、確かに小さく縮んでいるのがわかりました。


●夜


夕食後、肺がんのおばちゃんが食べたがっていたいちごをみんなで食べました。


病院の生鮮食品も売っている方の売店で、おばちゃんがゲットしてきました。


(肺の手術のあとは、肺機能の回復ために運動をしないといけないそうで、おばちゃんは毎日階段を上り降りしたり、病院内を動き回ったり頑張っていました。)


大きく立派ないちごで、甘い香りがしました。


みんなで記念にいちごの写真を撮ったり、楽しい時間でした。


『辛い、苦しい』だけじゃない思い出が出来て良かったねとみんなで話しました。