7月18日。


この日はクリニックの待合い室に置いてある、数冊のファイルを手に取りました。


ファイルの中には、不妊科を卒業後出産された方からのお手紙がたくさん入っています。



みんな、伝えたい想いがたくさんあるようで、おうちで書いたものを待合い室のファイルに直接入れに来てる方も何人かいるようでした。


なんでもノートにも、文字ぎっしりの便箋が貼り付けてあったなぁ。


先生やスタッフへの感謝の気持ち、そして治療中の私たちに向けての励ましの言葉。


旦那さんからの手紙も何通かありました。


みなさんが必ず書かれているのが、『どうか、あきらめないでください。』という言葉です。


何度もあきらめようとしたからこそ、今ある子供との幸せを伝えたい、あきらめないで欲しいという気持ちが伝わってきました。


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8月1日に、不妊治療を始めてちょうど2年になります。


その間に、人工授精6回、体外受精1回、顕微授精3回、腹腔鏡手術1回。


不妊治療は、授かる日が本当にくるのか、不確かなものを信じるような気持ちで頑張らなければなりません。


それでも自分の子供に会いたいという一心で進んできました。


でも今は、心も体もお金も限界に近くて、子供のいない人生を現実的に考えるようになっていました。


今回の採卵スケジュールに入る前にも、治療をやめることを夫婦で話し合いました。


休むこともやめることも決断できないまま治療が始まり、ただひたすらスケジュールをこなす毎日でした。


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16日にたまたま2回も聞いた、『おめでとう、良かったね。』という先生の声。


そして、この日に読んだたくさんのお手紙は、まだあきらめたくないという気持ちにさせてくれました。


一番私の心に響いたお手紙は、自分への励まし用に、人が少ない時に写真撮ってきちゃいましたあせる


この方は結婚して10年以上経って授かったそうです。


辛かった日々を乗り越えたこの方の言葉には重みがありました。


『この子を授かったことで、それまでの不安、悩み、焦り、辛さは、一度に吹き飛び、なんとも言えない嬉しさ、喜び、幸福感がこみあげてきます。


つわり、陣痛、産後の痛み、乳房の張る痛み・・・。


本来なら苦になるはずのそんな一つ一つさえ、体験できた喜びが勝ります。』


読むたびに、体験できた喜びを私も味わいたくて、涙が出てきます。


『もういっそ、わたし自身があきらめてしまえば、悩むこともなく楽かもと思ったり…、色々な思いをかかえていました。』とも書かれていました。


それでもあきらめなかったから、今があるんですよね。


治療をやめたいという気持ちでいっぱいだった私の心は、まだあきらめたくないという気持ちに変わっていました。


先生も、『あきらめないで、あなたの赤ちゃん』っていう本を出してるんです。


まだ読んだことないんだけどあせる


いつか、本当にあきらめる日がくるかもしれないけど、今は『あきらめないで』って言ってくれる人の気持ちに、精一杯応えたいと思います。