所有すればするほど、
とらわれてしまうのです。
より少なく所有すれば、
より自由でいられます。
- マザー・テレサ -
昨日は東京帰りに友人と語り合いました。
まさしく、所有についての話もしていたのですが、今日、目の前に飛び込んで来たマザーの言葉がこれでした。
大昔、人間がまだ動物的だった頃
狩をしてその日暮らしをして生きていた頃から、徐々に進化して「所有」することを始めました。
強いものがより多くの土地や食料や地位や権力を所有するようになり、それまではフリーセックスだった時代から、
所有した物を、自分が死んだ後にも自分の血を分けた子孫に継いで行く事を始め
力の弱い女性は、より多くを所有し、養ってくれる男性の子供を産むという誓い=契約が始まりました。
それが結婚の始まりと聞いたことがあり、妙に納得した事を思い出しました。
文明も科学も進化して
人間は更に更に手に出来る物は次々に所有してみたいという欲求が高まり
無限の欲が今の世の中を作り出しました。
お金だけの事だけではなく
周りにどう見られたいかというのもその一つで、認められたい、凄いと思われたい、褒められたい、自分の力以上に強く見せたい等…
私はいつも
千と千尋の神隠しに出て来るカオナシを思い出します。
外の澄みきった環境では、カオナシはとっても大人しくて良いやつなんですが、
ひとたび人間の欲に侵されたカオナシは「もっとくれ〜もっと欲しい!」と怪物化して行きます。
偽物のお金をバラまくと他の人間は大喜びで飛びつくのに、千だけはお金を「いらない!」と言うと「何でだ、もっとやるから」
千の事が欲しいカオナシは
どうやって手に入れたら良いのか分からなくなり暴走して行きます。
千が神様から貰った苦団子を口に放り込んで、全ての欲を吐き出すと、元の大人しいカオナシに戻ります。
自分以上に評価されたり、自分の器以上の物を所有してしまうと、人はもっと欲を出すと共にそれを失う事が怖くなり、守る(保つ)事に必死にストレスを抱えながら生きているように感じます。
それらを失いそうになると、途端に恐怖
や不安を感じ、焦り出し
時には人を傷つけてまで
自分を守ろうとする。
果たしてそれが本当に幸せなのでしょうか❓
日本には「足るを知る」という言葉がありますが
足るを知る者は富む(たるをしるものはとむ)とも言います。
今を満ち足りたものとし、現状に不満を持たない者は、満ち足りた心で生きていける。
己の身の程を知り、それ以上を望まないことが、豊か生きるということである。 という意味です。
そんな素晴らしい日本人の知恵や在り方を振り返って、自分の行動を振り返りたいと思います。
とらわれないように
目の前にいる、たった一人に喜びを与えられなければ、多くの人の役には立てません。
そう思いました。
昨日は友人と良い話が出来て良い日になりました。
ありがとうございます