2013年、アメリカ映画デレク・シアンフランス監督映画
ライアン・ゴズリング、ブラッドリー・クーパー、エヴァ・メンデス、ベン・メンデルゾーン、レイ・リオッタ、ローズ・バーン、マハーシャラ・アリ、デイン・デハーン、エモリー・コーエン、出演映画

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移動遊園地で、命懸けのバイクショーをしながら、放浪者のような生活を送るルーク映画NY州スケネクタディで、かつての恋人ロミーナと再会、知らぬ間に自分の子どもを産んでいたことを知り、街に定住することを決めるも、ロミーナは、新しい恋人の家に住み、自分には、充分に稼げる仕事がなく、銀行強盗に手を染めます映画

ある日、銀行から逃走中のルークを、パトロール中の新米警官エイヴリーが追い詰め、決定的な瞬間を迎えます映画

そこから、15年後まで、物語が続き、ベタとも言える展開なのですが、ひとつひとつの場面が、とても、心に響く臨場感溢れる作品でした映画

この監督、「ブルー・バレンタイン」でも、そうでしたが、登場人物の主観に寄り添い、記憶に残る日常の些細な出来事や幸福感を、伝えるのが、素晴らしく上手いです合格
140分の作品の中で、流れる15年の月日を、まるで、自分が体感したかのように実感させ、作品の世界を通り抜けた気分になりました合格

音楽の力も大きいと思いますが、前半で、ルークとロミーナの話をじっくり描いたのが、良かったと思います音譜
冒頭から、ワンショットで、ゴズリングの後ろを淡々と映しながら、楽屋からバイクショーの鉄球に辿り着くまでを魅せるところで、観客の目は釘付けになりますビックリマーク
銀行強盗の場面でも、ワンショットで、取り続けたところがありましたが、緊張感があり、効果的でしたビックリマークカメラの長回しで、今までに、一番驚いたのは、ニコラス・ケイジ主演「スネーク・アイズ」の冒頭ですビックリマーク日本映画「ノルウェイの森」で恋人たちが、散歩に出て言い争いをする場面なども、印象的でしたが、この作品も忘れ難いものになりそうですドキドキ

何と言っても、ゴズリング合格孤独で腕のいいライダーぶりが、素晴らしいですビックリマークそれでも、私は、惚れ込むことはないですが、ファンにとっては、堪らないかっこよさだと思います恋の矢
マジックで落書きしたかのような全身のタトゥー、裏返しに着たTシャツ、赤いライダースジャケット、クールな外面と、内部の熱さと繊細な優しさ、など、この人でないと出せない魅力が満載ですドキドキ

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愛されチャラ男キャラ(勝手に命名)のブラッドリー・クーパーも、野心と正義感を持つエリート役がハマりますビックリマーク意外と新境地かもしれませんが、脚本の段階から彼をイメージして書かれた役とのこと、ピッタリでしたビックリマーク
彼の妻役、ローズ・バーンは、「28週後」でジェレミー・レナーと共演、「ブライズ・メイズ」でも、リッチな後妻役が魅力的な、気になる女優です
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「アニマル・キングダム」のベン・メンデルゾーンも、ルークと銀行強盗を働く役で、インパクトがありましたメラメラ
レイ・リオッタは、言わずもがな、の怖さで、汚職警官を威圧的に怪演メラメラ
エヴァ・メンデスは、良かったですが、他の女優さんでも良い気がしましたし、この役にラテン系の演技派を当てるなら、私の好みでは、ロザリオ・ドーソンのほうが、良かったと思いますメラメラ

タイトルの意味は、「松の木々の向こう側」霧
静かな街を、轟音轟かせ、駆け抜けて行くはずのルークが、街に留まることで、「宿命」で繋がれた人物たちも、因果が昇華するまで、松林を越えられず、苦悩する様子が、ドラマティックメラメラ

希望を求めるような音楽と、木々の組み合わせが、私には、「ツイン・ピークス」「マルホランド・ドライブ」を想起させ、ルークの魂が漂うような感覚に見舞われました霧

この監督の映像表現力は、一流の詩のように、瞬時に的確に美しく陰影をつけて、心を捉える、独特のものがあり、他に、例を見ないところがあると思います星空

誰も見ていない、繰り返しの毎日の他愛なき出来事の輝きを、これほどまでに、瑞々しく伝えられるのは、凄いです星空

しかも、これ見よがしな感傷はなく、さり気ないのが、素晴らしいです星空

「ブルー・バレンタイン」でも、感じましたが、今回確信に至りました星空

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どれほど、汚れても、誤解されても、届かなくても、淡々と貫く一途な想いが、心に刺さります恋の矢




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