常同障害について

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開業している獣医師というのは

基本的にオールラウンダー

内科であれ外科であれ、産科であれ、すべての科をカバーするのですが

だからこそ、面白い診断がつく事がありますあせる

面白いというと語弊があるかもしれませんが

飼主さんにとっては思いもよらない病気が見つかるという意味なのですひらめき電球

例えば、しっぽの先が腫瘍のように大きな塊があったこんなケース



しっぽの先端に出来た腫瘍を疑う症例で、飼主さんも大きな腫瘍が出来たと

あわてて来院されましたあせる

しっぽの先を見ると、

どうやら大きな塊は毛とかさぶたや血が固まって出来たもので腫瘍はないようですニコニコ

かさぶたをはがし、傷口を丹念に見ていきますが、小さな腫瘍のようなものもない

細菌感染や、怪我、虫などによる刺咬症の可能性を消していくと

どうやら自分でしっぽを追いかけて咬むという行動を最近しているようでガーン

傷口の処置をした後

エリザベスカラーという傷口を噛まないようにするカラーをつけたところ

すっかり綺麗になりましたアップ

しかし、カラーを外して1日もすると、またしっぽを咬んで傷だらけにしますダウン

そこで、再びカラーを付け、さらに今度は

今つながれている場所とは別の場所につないでもらうと

あら、不思議!?

しっぽを追っかける行動がなくなりました

今回のケースはとても早くにいい結果を出す事が出来ましたが

おそらくは、犬にとってあまり好きじゃない人が通る玄関先よりも

落ち着ける場所に移ったため、ストレスが緩和されたのだと思います

人も同じようにストレスを受けると

一定の手順を踏む事によりストレス回避をする常同行動を行う事がありますが

犬や猫などの動物の場合も、常同行動でストレス回避、軽減を行います

それらの常同行動そのものは問題にはならないのですが

常同行動がエスカレートすると常同障害と呼ばれる段階に入ります

今回のしっぽを追いかける行動や

身体を舐めすぎたり掻きすぎたりすることによる皮膚病の発症ですね

常同障害は皮膚病や、怪我の部位の治療も必要ですが

それ以上にストレスの原因の追求や、行動修正法

セロトニン取り込み阻害薬などの薬物療法が必要になります

また、飼主さんの何気ない行動が動物にとってのストレスになっていないかの

カウンセリングも大切です

こうなってくると、

獣医師もカウンセラーやケースワーカーのお仕事までカバーしていかなくてはいけませんね
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次世代のがん治療

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ではでは、昨日の予告通り、がんの治療についての新しい知見のお話

がんの治療に関しては人と同じく

さまざまなアプローチがなされていますアップ

ただ、放射線療法などは、設備的な問題や高額な費用などもあり、

まだ一般的なものではありませんショック!ダウン

メインの治療法としては、外科手術や化学療法が多く選択されています

その中で、最近注目を集めはじめているのがレーザーでの治療

そしてさらにレーザーと色素剤を併用した治療です

腫瘍細胞というのは、普通の細胞に比べると、熱に弱いと言う性質があります

ですので、皮膚表面の腫瘍などを高出力レーザーで焼いたり

熱を加えて壊死を起こさせるという研究や治験が行われてきましたが

最近はさらに、レーザーを吸収しやすい色素剤を腫瘍組織やその周囲の血管などに

撒いてレーザーによる熱を加えるという治療も少しずつ始まりました

ただ、今までは色素剤を直接腫瘍の周りに局所注射してきたのですが

その方法だと腫瘍組織の中心部などに色素が分布しにくいなどの問題があったのです

どうやったら、腫瘍の周りに色素を分布出来るか!?

そこで注目されたのが腫瘍の周りのもろい血管ですビックリマーク

腫瘍組織の細胞は新生血管が多く、また血管の壁を構成する細胞の大きさもまばらなため

隙間が多くあります(これが、血管のもろさにもつながっています)

その隙間だけを通るくらいの物質があれば、腫瘍組織にばらまかれる事になりますねひらめき電球

第一段階として

もろい血管だけを選択的に透過し、腫瘍組織にとどまる物質と色素をくっつけ

その色素物質を血管から入れる事により、腫瘍組織に色素を分布させますアップ

そして、続く第二段階は

腫瘍の外側からレーザーを当て、腫瘍に熱を加えていきますメラメラ

そして、熱に弱い腫瘍細胞をやっつけていくのですドンッ

この方法には、さらにいくつかの化学療法を併用する事もあるのですが

いわゆる光線力学療法と呼ばれるがん治療になります

たとえば、口腔内に腫瘍が出来、

組織への浸潤が激しく切除が難しい症例などでも

応用が出来ます音譜

また、お腹の中の腫瘍などで今まで光線力学療法は不可能だった症例でも

治療の効果が期待出来る報告がいくつかありましたクラッカー

わたしも、この治療法にはとても興味を持っていますので

これらの治療法を始める準備が出来たら

また報告させてもらいたいと思っていますパー
$みんな元気にしてるかな?
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時間足りてる? ブログネタ:時間足りてる? 参加中

私は足りてない派!



時間が足りてないなんて、

ただの言い訳なんだと思いますがあせる

それでも、なんだかやりたい事や、やらなきゃならない事ばかりが

増えていく毎日ですショック!

でも、そんなことばかりを言って

ブログの更新を先送りにするわけにもいきませんねアップ

とりあえずは、9月末の日本臨床獣医学フォーラムの年次大会

受けたプログラムの題目だけでも記載しておきますニコニコ

まず画像診断学からは

1.骨を読むコツ ー骨疾患の画像診断ー
2.症例から見る画像診断と治療 ー泌尿器疾患の診断アプローチ

腫瘍学では

3.レーザーとICG修飾リボゾームを用いた次世代がん治療
4.犬と猫のリンパ腫アップデート
5.犬・猫の口腔内に発生する腫瘍に対する臨床的アプローチ

眼科学では

6.全身性疾患が引き起こす二次的な眼科疾患の診断と治療
7.猫の角膜疾患の診断と治療


循環器関連では

8.猫の肥大型心筋症の診断と治療アップデート2013
9.心肺からでる心配な音DryLabo2013


動物行動学の分野で

10.見逃していませんか?常同障害 ー臨床獣医師の「ひきだし」の一つとして押さえておきたい病気

他にも、ピンポイントセミナーで

脂肪幹細胞の抽出キットについてのセミナーを受けたりしました

一見するとばらばらですが、消化器系はほとんど受けてませんね(-。-;)

明日は、時間があったら次世代がん治療についてアップしてみますね

うー、がんばるぞ!メラメラ

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気になる投票結果は!?

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学会報告予告!?

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ずいぶんご無沙汰してしまいました(^_^;)

久々の更新になりますが、生きております!

学会からも帰ってきて、

今年のトピックもまとめなくちゃと思いながらも

獣医師会の仕事や会合、

町内会のお祭りのお世話まであって

疲れ果てておりましたショック!

さらには、明日は夜間救急の当番ではないですか(-。-;)

$みんな元気にしてるかな?
写真は学会での、ある部屋の一日のスケジュール
(見にくくって申し訳ない!)

学会は、ホテルの宴会のフロアを借り切って

たくさんの部屋(20部屋くらいかな?)でいろいろな講演や症例報告会などが

朝の8時半くらいから、夜9時までみっちりあるのですが

そこで聞いた新しい治験や、アプローチ方法などなど

おいおいご紹介できたらと思っています。

といっても、基本的に講演は撮影や、禁止なので

$みんな元気にしてるかな?

(上の写真は数少ない撮影OKの講演でしたグッド!

難しい話になってしまうかもしれませんが

お楽しみに