平成22年5月31日に借入れして
29年10月、7年もかかった
当初、2年の返済で借入れたのに
この日のことを
ハッキリ覚えている
父が保証人になってくれて、ふたりで街中の大きなビルに行った
この金額よりも、もっと大きな夢があたしの目の前にあった
舞台は作るから、後はお前が好きなようにやれ
父はそう言った
市の商工会に教えられて、事業計画書も書いた
前職でできた人脈も、本当にたくさんの人が応援してくれた
そんな、準備をして行ったなぁ
あたしの名前で、開業するからといって
そうやすやすとお金を貸してくれることはなかったから
7年。
この完済に至っては、あたしだけの力ではムリだった
このくらい、自分でなんとかする
なにもかもを失ったとき、そう心に決めた
あたしなりに歯をくいしばって
生きてきたけど
たくさんのひとが、また
助けてくれた
感謝はしてもしきれない
台所で電話をしていて
ぼんやりと、古い流し台の他人が付けた汚れを見ていて
なんで、あたしはここに住んで居るんだろう
と、思った
あの、きれいな大きなおうちに
どうしていられなかったんだろう
と、思った
そうしたら、娘たちが帰ってくるからといって
情けない思いをしなくてもいいのに
あたしは、またここから
歯をくいしばって
違う場所へとのし上がって行く
3歳と、9ヶ月の子供と
二間の平屋でいたときのように?
だけど
最近はとても疲れてしまうときが
多い
あの、キラキラしていた頃は
ほんとうにあったんだろうか、
と思うときがよくある
殴られて時々痛む肘も
記憶の底にあるのに
人生いろいろ
手に負えない