日差しのなかで | 風の中で

風の中で

もう一度、風を感じて
夢を信じて…

母を亡くして
丸6年

来週、七回忌法要をする


毎年この季節は
苦しくて辛く、苦い風が吹く


はよ、桜咲かんかなぁ
寒いんはもうイヤや


そう言って家から外に出る足を奪われたことを嘆いていた


桜が咲いたら、見に行こう
車椅子で
あたしがどこにでも連れて行ってあげる


母は、嬉しそうに笑った


ゆみちゃんは、どうしてそんなに優しいの?


もう、あたしのことは娘なのかお世話をしてくれる人なのかよくわからなくなっていた

だけど、いつもあたしのことをゆみちゃん、と呼んだ

少しでも血行がよくなるように、ハンドマッサージやフットマッサージを毎日した

友人にエステをしてる子がいたから、教えてもらった


こんなに、してもらって申し訳ない


母はいつも、すまなさそうに言った



お母さんはねぇ、今までいーっぱい色んな人に色んなことをしてあげてきたやろ?
だから、大きな顔してなんでもしてもらったらいいんだよ


回り回って還ってくるから
できることをしてあげたらいいんだよ

お母さんが教えてくれたことだよ


そう言うと、嬉しそうに恥ずかしそうに笑った

とても、可愛らしかった


そんな一場面を
たくさん思い出します


お墓のまわりの小さな草を長い時間かけて抜いた
日差しがあたたかくて
母といっしょにいるみたいだった


あたしがここに入ったら、話したいことがいっぱいあるよ