フランスで生活していると耳にするであろう formation civique(市民講習)。

外国人にとっては “フランス社会を理解する入り口” とも言える講習です。

今回は、実際に受講した私自身の体験も交え、内容やメリットをまとめてみます。



1. Formation civiqueって何?


formation civique は文字通り 「市民教育」 のことで、

フランスの法律・制度、公共サービスの利用方法、社会の価値観、権利と義務などを総合的に学べる講習です。


外国人がフランスに長期滞在する場合や帰化申請を考えている場合に、受講が推奨されることが多く、

フランスで安心して暮らすための基礎知識 をまとめて学べる貴重な機会でもあります。



2. どんなことを学べるの?


formation civiqueで学べる内容は意外と幅広く、どれも生活に直接役立つものばかりです。


● フランスの法律・制度


大統領や議会などの政治制度、選挙の仕組み、納税や義務教育といった基本の法律。


● 権利と義務


医療・社会保障の利用方法、労働者としての権利、住民として守るべきルールなど。


● 社会の価値観


「自由・平等・友愛(Liberté, Égalité, Fraternité)」

世俗主義(Laïcité)、男女平等、多様性の尊重など、フランス社会の根幹となる考え方。


● 実生活で役立つ知識


役所や病院での手続き、緊急時の対応方法、学校や地域サービスの利用方法など、

“知っていると生活がラクになる” 実用的な情報も多く含まれています。



3. 生活や帰化申請でのメリット


formation civiqueは単なる座学ではなく、フランスで快適に暮らすための実践的な知識が詰まっています。

滞在許可の更新や帰化申請でプラスに働く

行政や医療の場面で「知らなくて困る…」という状況が減る

フランス社会の価値観を理解できるので、人間関係やトラブルの予防にもつながる


フランスで生活する上で知っておいた方がいいことが、効率よく学べる仕組みになっています。



4. 実際に受講してみて感じたこと


私の場合、講習で扱われた内容の中にはすでに知っている情報も多くありました。

それでも、講師が制度の背景や歴史を交えて説明してくれたことで、

「知っているつもりだったこと」がもっと立体的に理解できた と感じました。

結果的に、この国の仕組みをより深く理解する良い機会だった と実感しています。