和也先輩と私は大学受験の時に初めての喧嘩をした
それ以来何でもちゃんと聞けば話してくれた
それは今でも変わらない………
私が不安に思う事は大概、大した事やなくて………
それでも、聞けば話してくれる
『聞いてくれな、俺はわからん』
女心がわかるような器用な人ではないからね(笑)
多分、今までの色んな事も私が素直に聞いていればちゃんと答えてくれていた
そうすれば、こんなに拗らせる事はなかったのだろう
一緒に住むようになって、たくさん話すようになった
やっぱり、電話やメール、LINEではわからない事もたくさんある
一緒に住んで良かったと思う
和也先輩は異動してから本当に忙しく働いていた
帰って来るのも遅く、一緒にご飯を食べるのは休みの日だけだった
それでも、一緒に住んでいれば話も出来るし、不安もなかった
秋になり、結婚指輪を買いに行った♡
刻印もしてもらい、後日取りに行く事になった
12月に入ったら会社に報告する事にしていた
そして、雅也さん一家が引っ越す日……
私らも片付けを手伝った
雅也さんは『久しぶりに会えたのに、またしばらく会えんくなるね……』と……
でも、またお正月やお盆休みには帰るからと言って行った
そして、そのまま頼んでいた引っ越し業者さんが私らの荷物を運んでくれた
和也先輩のおばあちゃんちは昔ながらの家
和也先輩の両親が亡くなる前は3世代で住んでいた
おばあちゃんはキッチン付きの離れに住んでいた
私らは雅也さん一家が住んでいた部屋に住まわせてもらう事になった
『おばあちゃんも一緒に……』
って言うと……
『新婚さんの邪魔はね』
と(笑)
雅也さんらと住んでいる時もおばあちゃんは1人で住んでいた
おばあちゃんはまだ70代……元気で生活にも支障はない
車の運転は出来ないけれど、歩いて買い物に行くぐらいは出来る
それでも1人で住むのは心配やから雅也さん一家が一緒に住んでくれていた
そして、その後は私らが引き継ぐ