わたしは、大食い番組が好きでした。

今日も、鳥カツを食べながら、何気なくつけたテレビ番組の中で、

女性大食いタレントさんが、美味しそうに山のようなご飯を食べていました。

食べっぷりが良いのですが、途中から顎が痛いと言い出し、でも最後まで頑張って食べる姿を見て、

わたしの箸が止まってしまいました。

 

最近増えた子ども食堂、貧困の家庭、シングルマザー、シングルファザー、独り身のご老人、

老老介護、二十代の自殺・・・

 

ぐるぐる頭の中を巡り、

今もし、この番組を、お腹をすかした母親と子供が観ていたら・・と思ってしまったのです。

 

この間も、石橋貴明さんの「保毛尾田保毛男」が物議を醸していましたが、

これも、時代が変わってしまった・・というか、

社会が大きく変わったからですね。

 

テレビという箱の中の人たちが、

今のリアルをどれだけ理解しているんだろう。

 

時代に取り残された人々とテレビは言いますが、

違う。

利権のために、お金と名誉と文明のために、

血眼になってそれを追うもの、引きずられるもの、

ネットが普及して、誰もが何か、鏡張りになってしまって、

自分を隠すもの、隠してくれる自分の領域がとっても狭くなって、

それだったら置いて行かれないように、スマホを握りしめ、

通信費を払い、孤独から逃げる。

イイネの数で、自分の輪郭を追えると幻想を抱きながら。

 

新しい店、新しい味、新しい服、

新しい場所・・・・

 

テレビもネットも、これでもかと紹介する。

普通の味なのに、白眼をむくようにして、絶賛する。

 

LINEニュースが途切れることもなく、人々のつぶやきが止まることもなく、

ミサイルが頭上を飛び、それを防ぐ手立てもなく、

わたしたちは踊る。

踊らされる。

 

AIに消される人々という記事がネットに載り、

人間の尊厳性が機械にジャッジされる時代になってしまったか。

 

 

一度止まって、わたしは考えたい。

 

というか、止まりたい。

 

こんな世界に未練もないけど、

救いたい人がいる。

愛している人がいる。

こんなわたしを、慕ってくれる人がいる。

 

時代の中で足をふんばりながら、

 

私は私らしく、生きていこう。