*2015年11月4日*0歳3ヶ月*



腫瘍摘出手術から9日目のこの日、
『オンマヤ・リザーバー』を留置する為にりーたんは再び手術を受けることになった。






入院した日に髄液ドレナージ手術を受けてからずっと、りーたんの頭にはチューブが入っていて、髄液を外に流し出していた。


重度の水頭症だったりーたんは、髄液を外に排出することで脳にかかる圧力を逃していたのだが、これは感染のリスクが高く、ずっとこのままではいられないらしい。






今入っているドレナージ用のチューブを一旦抜き、その代わりに『オンマヤ・リザーバー』という器具を埋め込むことになった。









これから始まる抗がん剤は
『静注』という、血液中に点滴で入れる抗がん剤と
『髄注』という、髄液に直接入れる抗がん剤の両方を行うことになる。




オンマヤを留置すると、容易に髄注できるようになる。
また、髄液が過剰な時や、髄液検査が必要な時にオンマヤから髄液を抜くこともできるとのこと。

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わかりやすい画像があったので、引用させていただきます。

これ↓がオンマヤ・リザーバー。

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チューブの先を脳室内に置き、風船のような部分を頭皮と頭蓋骨の間に置く。

その風船に注射針を刺して、髄注をしたり髄液を抜いたりする。




ちなみに今まで入っていた髄液ドレナージはこんな感じ↓
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髄液ドレナージをしているときは、ベッドに寝たきりで動くことはできないが、
オンマヤになれば、自由に動いて良いらしい。











そしてオンマヤの留置が終わった後に、全身麻酔をかけたまま、「CVカテーテル」というものも入れることになった。


CVカテーテルは、『静注』するために必要なもので、いわゆる点滴をする為のものだ。






入院してからりーたんは手足の末梢の血管に針を刺して点滴をしていたが、抗がん剤となるとそうはいかないらしい。

末梢の血管は細くて脆いので、点滴がしばしば漏れてしまうことがある。
抗がん剤が漏れてしまうとその周囲が壊死してしまう可能性もあるとのこと。


その為、太い静脈の『中心静脈(CV)』にカテーテルを埋め込む必要がある。







11月4日、その2つの手術を続けて行った。



手術は4時間かからずに終わり、手術室から出てきたときにはすでに目が覚めていた。






こうしてこれから始まる抗がん剤治療への準備は着々と進んでいった。