前回の続きです!






*🧸side*





結局先に帰ってきてしまった。





雪降ってたな…

ひいちゃんどうしてるんやろう…





前雪が降った時、ひいちゃんは子どものようにはしゃいでいた。





見て!保乃ちゃん!雪だよ!なんて言ってきて。本当に可愛すぎた。





はしゃぐひいちゃん見たかったな…。





こんな思いするならいっその事雪なんか降らなければ良かったのに。









帰ってきてから1時間は経った

なのにひいちゃんがまだ帰ってこない。

連絡も繋がらないし。

誰かの家に泊まるのかな





一応夏鈴ちゃんに電話をかけることにした





保「もしもし夏鈴ちゃん?」





夏「もしもし、どしたん?」





保「ひぃちゃん帰ってこーへんねんけど何か知ってる?」





夏「いや知らんけど楽屋出たん私とひかるが最後やったで」





保「じゃあ誰かの家に行ってるとかはないかぁ」





夏「うん。電話繋がらんの?」





保「そうやねん。LINEも既読つかんし」





夏「そっか。心配やな」





保「まぁ喧嘩したし怒ってどっか寄ってるんやろ」





夏「いやそれは無いと思うねんけど…」





保「え?」





夏「ひかる今日相談してきてん。保乃ちゃんにひどいことしちゃったかもって」





保「そうなん…?」





夏「うん。帰ったらちゃんと謝るって言ってた。やから怒ってるのは無いと思う」





急に心配になってきた。





何か事件に巻き込まれてるとか?いや、交通事故とかもありえる……





嫌な胸騒ぎがした





保「ごめん夏鈴ちゃんありがとう」





夏「探すんやったら手伝おか?」





保「大丈夫。明日早いでしょ」





夏「そう。でも何かあったらすぐ言いや」





保「うん、じゃあね」





夏「また明日」





電話が切れた瞬間私は玄関に向かった

上着もマフラーも何もせずに。

この時の私には寒いなんて考えられるほどの余裕なんて無かった。





保「ひぃちゃん……」





寒い冬の夜、私は薄着で外に駆け出した。






*🌱side*





あーどうしよう





もう楽屋から出てきて1時間は経っている





謝るとは言ったものの勇気が出なくてずっと家に帰れないでいた。





今何時だろう





ひ「あ…!」





開いた瞬間スマホにはシャットダウンの文字

充電が切れてしまったのだ





ひ「最悪だ…」





大人しく帰るか、でもまだ心の準備が、、。





もうどうしよう……






この公園で前保乃ちゃんと雪で遊んだんだ

あの時は雪が大好きだったのに

今は私の心に冷たく降り注いでいる。





ひ「うぅ………保乃ちゃん……グスン」





そこからはただただ泣きじゃくった。

迷子になった子供のように。





ひ「ごめんなさい…グスン」










ギュ








ひ「?!」





後ろから誰かに抱き締められた。





声を聞かずとも、顔を見ずとも誰かすぐに分かった。





それは私の大好きで大好きで今1番会いたかった人





ひ「保乃ちゃん………グスン」





保「ごめんなさい。」





ひ「いや私こそ…。本当にごめんなさい。」





保「私が大人げなかった。しょうもないことした。ほんっまにごめんなさい。」





ひ「私も保乃ちゃんの気持ちも知らずに色々言っちゃって、ごめん。」




とにかく2人とも謝った。自分が悪かった、と。





保「じゃあ、仲直りってことで、いい?」





ひ「うん、、!」





保「良かったぁ………」





チュッ





保「ちょっ…!」





背伸びをして保乃ちゃんにキスをした。





ひ「ごめん我慢できなくて」





ひ「てか待って何で保乃ちゃんそんな薄着なの?!」





保「急に心配になってなんも考えず出てきた笑」





ひ「えぇ…」





保「だってひいちゃん連絡つかんかったんやもん!」





ひ「充電切らしちゃって…笑」





保「もう!心配したんやからな!!」





ひ「ありがとうね、本当に」





そう言って私のマフラーを巻いてあげた





保「温かい、ひぃちゃんの匂いする」





そう言って微笑む君の顔が愛おしい





ひ「よし、帰ろ!」





冷えきった保乃ちゃんの手を握って歩き出す





保「帰ったら一緒にお風呂入ろ!」





ひ「え〜どうしよっかなぁ」





保「なんでーや!一緒に入ろーや!」





ふ「ふふ笑いいよ、一緒に入ろ!」





保「へへ、やったぁ」





雪降る東京の街。





今は寒くも寂しくも何ともない。





だって保乃ちゃん、あなたがいるから





来年も再来年もこれからもずっと、一緒に歩んでいこうね。







ここまでお読みいただきありがとうございました!

初めてリクエストの作品を書かせていただきました!リクエストして下さった方ありがとうございました!上手くかけてるかは分かりませんが汗

また読みに来てくださいね!