■富国論
 
個人や企業がみずからの利益を求めて自由に競争すると、
(神の)「見えざる手」に導かれて、社会全体の利益が促進される。
 
当時のイギリスは地主や富豪が市場と価格を牛耳っており、
取引には常に独占と賄賂とコネと談合が付いて回っていた。
 
アダム・スミスは、このような既得権益者が市場を牛耳っている限り、
富の偏在は是正されず、社会の生産性は停滞してしまうと考えた。
 
 
■貧国論
 
個人や企業がみずからの利益を求めて自由に競争すると、
(悪魔の)「見えざる手」に導かれて、社会全体の利益が促進される。
 
そして、ごく一部の富裕層と、圧倒的多数の貧困層を生み出す。
 
ただし、悪魔と契約して富裕層になった者は、
必ず「悲惨な最期」をとげ、「地獄へ落ちる」。