小4女児死亡事件を詠みました。
このブログでは、たびたび「愛情」と「殺意」について論じてきました。
■「イノセンス 冤罪弁護士」 第4話
2019年2月9日(土) 放送
「妹のように思っていた彼女を殺すなんて絶対にあり得ません」と容疑者。
「それは分かりません」と黒川弁護士。
「愛情があれば相手を殺さない」とは限らないのです。
また後半で「相手を憎んでいたから」と言って、殺した証拠にはなりません。
一般的には、
「愛していれば、殺さない」
「憎んでいれば、殺すかも知れない」
と「単純」に考えがちです。
しかし、
「愛しているからこそ、殺したい」
「愛した人に、殺されたい」
という「気持ち」もマレに有るのです。
■さて、小4女児死亡事件ですが…
『小4女児「殺害」事件』では無いことに注意してください。
「検察」は今回、苦戦しています。
①まず第一に「虐待」と「死亡」との因果関係を立証するのが難しいのです。
従って「傷害致死」で立件できない可能性が大きいのです。
②次に「虐待」か「躾(しつけ)」か法律的に区別が難しいのです。
日本においては、親が子供を叱る時、暴力が是認されているからです。
③仮に、親が子供を虐待していたとしても、「子供を保護するだけ」で
子供が死なない限り「親が刑罰を受ける」ことはありません。
④本件の場合、シャワーで水をかけていたら「死んでしまった」のです。
シャワーで水をかける行為が虐待と言えるか、争われることでしょう。
「児童虐待の防止等に関する法律」によれば
【児童虐待の定義】(抜粋)
第二条 この法律において、
「児童虐待」とは、保護者がその監護する児童について行う次に掲げる行為をいう。
一 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
二 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。
三 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、
その他の保護者としての監護を著しく怠ること。
四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、
児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力
その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
いずれにしても、父勇一郎容疑者が娘栗原心愛さんを「憎んでいた」ことは無く
愛するがゆえに「厳しくしつけ」をして、その結果死亡させてしまったことは、
疑う余地が無いと思うのですが…