NHK サイエンスZERO

「生命維持の要 エクソソーム」
7月22日日曜  NHKEテレ1 午後11時30分~ 午前0時00分
 
 人の生命活動は、脳の指令によるという常識が覆り
 今では、各々の臓器の細胞がお互いにメッセージ物質を出してやりとりし、
 生命を維持しているということがわかってきている。
 
 注目を集めているのが、
 細胞が放出する「エクソソーム」と呼ばれるメッセージカプセル。
 
 中には「マイクロRNA」と呼ばれる遺伝子の情報が入っていて、体内を駆け巡る。
 医療に大変革を起こすであろう「エクソソーム」研究の最前線に迫る。

 
 
この番組を単なる「医学」の問題と捉えていては大局を見誤る
 
現在、ロボット(人工知能)研究者は、人間とは「脳」が主役で「体」は脇役と
考えがちだが、全く逆である。
 
「脳」を維持するために「体」が有るのでは無く、
「体」を維持するために「脳」が有るのである。

 
そもそも、全ての動物は「考える」ことは、ごくマレである。
動物の「脳」は、殆ど「エサをとる」ために存在する。
 
 ①まず、エサを探す。
 ②次に、エサに近づく。
 (肉食動物の場合、エサとなる動物を殺す。草食動物は逃げる。)
 ③そして、エサを食べる。
 
これらを「実行」するために「脳」が存在するのだ。
 
人間のように「ものを考える」ために「脳を使う」のは、例外中の例外である。
「ほとんど病気」と言っても構わない。大多数の人間は「考えずに生きている」のだ。
 
私のように、毎日ブログに「何を書こうか」考えているヤツは「重症」である。(笑)
 
 
さて、本題に戻ろう。
 
ロボット研究者は「デジタル情報処理」しか、目に入らない。(眼中にない・意識がない)
しかし、そもそも「生物」の「遺伝情報」は「DNA(※1)」上に存在する。
そうです「遺伝情報」は「デジタル情報」ではないのだ。
 
生物の情報処理」は基本的に
「DNA」や「RNA」あるいは「ホルモン」などの「化学物質」(=ケミカル情報)によって
行われていることが、「証明」された番組なのである。

 

「デジタル情報処理」に気を取られていると、

「人間の(心)の謎」は解けないよ、ワトソン君!!
 
※1
 
DNA
 
遺伝子の本体をなす核酸にはDNAとRNAの2種がある。
DNAは細胞の核に局在するが、

ミトコンドリアや葉緑体などの細胞小器官も独自のDNAをもつ。

 

核酸は塩基と糖とリン酸が結合したヌクレオチドを構成成分とするが、
DNAでは糖はデオキシリボース、塩基はアデニン、グアニン、チミン、シトシンの4種類。
 
ヌクレオチドの糖とリン酸が結合することによって長い鎖状の分子となるが、
ふつう2本の鎖が絡み合い、

アデニンとチミン、グアニンとシトシンが水素結合によってつながるため、
二重らせんという構造をとる(ワトソン‐クリック・モデル)。