娘が存在しない世の中。


毎日息をしていれば無情にも
時は過ぎていく。
百箇日が終わり心の整理も何も
出来てなくても日々は過ぎていた。



いつもの日常を過ごす日々。



仕事、プライベートは何も変わらない。


ただ、どこか心に空虚感だけ
取り残されたまま



娘の死をきっかけに
割れた花瓶を無理戻した仮面家族は


また割れた花瓶になり、誰一人
割れた破片のまま。
片付けることも
直すこともしない



そんなある休日前の夜
私は、友人に誘われて
外食をしていた。

誘ってくれた友人は
友人なりに私を慰めたかったんだと感じた。
長い時間を2人で過ごしていた時
LINEが鳴る。

相手は夫


あまり関わりたくない私は
夫からのLINEを好まない。

ただ
送られたメッセージが一言。


「義理父が危篤です」



そのLINEに返信するも未読。
未読は翌日になっても未読のまま。


未読ならメッセージなんて送らなきゃいい。
ただただ不快だった。


そして数日後
また夫からのLINE。

「義理父が亡くなった」

内容はその一言だけ。

仕方なく夫に連絡をするも出ない。
何度となく連絡しても、LINEしても
繋がらない。


息子と母から報告の連絡が来て
やっと内容の理解が出来た程だった。


義理父の葬儀の日程を
息子と母から知らされる。


そこで私は疑問が湧いた。
私が行っていいのだろうか?


義理父にはお世話になっていた。
行きたい気持ちはある


喪主は夫らしい
それでも告別式への連絡が来ていない
私が行っていいのだろうか?


心は複雑でもやもやしたままだった。


悩んだ結果
義理姉に連絡をした。


義理姉は私と夫の関係性を
何となく察していた


そして義理姉の答えは
義理父の告別式への参加だった。

夫は義理姉に弱い。
私が参列しなければ夫は義理姉に
咎められ、その矛先は息子に
行くであろう。


私は複雑な思いのまま
告別式に参加することになった。