病院に行っても状況は何も変わってない。

変化があったのは

胃薬を内服して症状が軽減しただけ。


病院からの紹介状を眺める

紹介された病院は普通の内科だった

私は何か他に病気でもあるのだろうか?

ぼんやり見ていた。

ご丁寧に予約日まで決まっていた。


行く?行かない?

胃痛は軽減してるけどもう薬が残り僅か

馴れている病院に行きたい。

考えてもあの頃の私は判断が出来ない人間

仕方なく紹介された病院へ向かう。

そこは内科という心療内科だった。


昨今は心療内科はたくさんある。

あの頃は精神科しかまだなく、

心療内科はあまり聞き覚えのない名前。

何をされるのか全く分からなかった。



心療内科の先生は優しそうな人だった。

診察を恐れ不安そうな私にいくつかの

質問をする。

答えくない事は答えなくていいと話す。

私はほとんど答えなかった。

質問に頷く、首を振る。殆ど聞き取れない位の声で話す。何処か怯えていた。


 薬を貰って帰った。

何の薬かも分からず飲んだ。

飲み続けた。

数日すると薬の効果が現れる。

何故か震えていた身体が楽になる。



今さら薬の処方箋の紙を読む。

いろんな言葉が書いてあった。


私は医師から病名は聞いてなかった。

私は薬をひとつひとつ調べた。


たどり着いた答えはひとつ。


うつ病


その病名をやみくもに調べた。

症状が当てはまる。


私はうつなんだ。



笑ってしまった。

私がうつなんてあり得ない。


まだ私は

うつ病という病名を認められなかった。

認めたくなかった。


薬を飲むのをやめた。

止めるとまた症状が悪くなる。


飲むと落ち着く。

そんな日々を繰り返した。



次に心療内科を受診した時

思いきって医師に聞いた

私の病名はなんですか?

医師はゆっくりと答えた。



うつ病

強迫性障害 

睡眠障害 

摂食障害 

パニック障害

不安障害 

PTSD


たくさんの病名が並べられた。

医師はゆっくりでいいんだよ。

それしか言わない


治らない病気ではない。

私は自分の病気を受け入れた。


そして自分の奥底に眠らせた

パンドラの箱を開ける事になる。





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