夫とは仮面夫婦のまま時は過ぎていく。


私は変わらず働いている。
実は私も借金はあった。


どうにか返済していたが
滞る事としばしばあった。


今の様に借金救済などない世の中。


私が借金をしたのは
今で言う過払い金の時期。
金利が高く利子を返していくだけの日々。


疲労困憊していた。


そんな時裁判所からの通知。
ある金融機関が裁判の申立をした
通知だった。


私は誰にも言わずに裁判所へ向かう。


裁判所では
色々な質問を受けた。
ただその内容はもう覚えていない。


その後、違う部屋に通される。
年配の男性、女性二人が座っていた。


事情を聞かれる。
まるで取り調べの様に全て話さなければ
いけない。

私はその時正社員では無かった。
なりたくても
子供達を考えると難しかった。
昼間は短時間で働く為に正社員で雇用してくれる企業は無かった。
その為に夜も働いていた。
もう何年この暮らしをしたか
分からない程だった。

夫の事も聞かれた。
全て話した。


その後、目の前にいた年配の女性は私に向かって諭す。

まずは正社員になりなさい。
このままでは離婚しても子供の親権は
取れないわよ?
そんな生活してばかりでどうするの?


目の前に居る方達は公務員であろう。
私の様にお金に困った生活もないのだろう。
平和な生活を送っているのであろう。


正社員になりたくても
なれない事情を抱えてる人は沢山いる。

今までしてきた事の全てを
否定された気持ちになった。


国は弱者に寄り添ってもくれない。
助けてもくれない。
ただ正社員になれ。それだけを連呼される。



未熟な私は
惨めで無様だった。
人間失格の烙印を押された気分だった。
そして無力な自分を再確認させられた
1日だった。



暫く立ち直れなかった。






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