卒園した療育園に数ヶ月に一度の外来相談に行った時のこと。

園での様子など、伝えた。


療育園の専門家の先生に幼稚園に息子の様子を見に来てもらい、アドバイスが欲しいと言われた。
(そういうサービスがある)

と伝えたけれど、

忙しくて無理だと断られた。


担当の先生が、口をモゴモゴさせながら

「お母さんは大丈夫ですか?

もしかして、退園して下さいと暗に言われてるのでは?」

と言われた。

過去に同じ園に通っていて、先生にお迎えのたびに出来ない事を言われて、

そう捉えて辞めた方もいると。



私はそうは思わなかった。

療育園からのアドバイスを幼稚園が求めたのは

むしろ、どうしたら息子が困らないか、先生が一生懸命になってくれていると感じていたから。

確かに、お迎えの時には、出来なかった報告が多いけれど、

とても退園して欲しいという態度ではない。

年中で役員はどうですか?やってくれませんか?と声をかけられたのだが、

退園して欲しい子の親には言わないだろう。


療育園に相談に行くと、必ず何かマイナスな事を言われるので、気持ちが落ちた。



もしかしたら、療育園の先生の言うように、

私が都合良く、解釈しているのかもしれない。

だけど、公立幼稚園は遠くて無理だ。






自分なりに出来ることはないか考えた。

保育参観以外でも、見に来て大丈夫との事だったので、

許可を取り、息子が何に困っているのか、息子に隠れて見に行った。



すぐに実行したのは、

工作で手が汚れるのが嫌なので、ウエットティッシュを持たせて、スティックのりに変更し、

バネ付きのハサミを持たせた事。



先生に困りごとを聞いて、

私なりにどうしたら先生や息子が困らないかを文章にまとめて、

取り扱い説明書の様なものをつくって渡した。


例えば、

絵本の読み聞かせのときは、気が散るものが視界に入らないように、前の方に座らせる。

ぽん太くん、と呼びかけてから話しかけたり指示を出す。

などなど、

息子の苦手な事や対策などを、ワードでまとめて渡した。

文面の最後には、感謝の気持ちや、既に対策されていたり忙しい時は手が回らないだろうから、書いた事を必ずやってほしいというわけではない旨を追加した。


先生からは、効果があった報告と、全職員に共有したいのでデータで下さいと喜ばれた。



それ以来、朝、幼稚園の先生方が皆「ぽん太くん、おはよう」と目を見て声かけして下さるようになった。




役員の事で、幼稚園に足を運ぶ事が増えたら、息子の様子も見れるだろうとプラスに考え、年中では役員をやる事にした。

担任の先生はとても喜んでくれた。


療育園に相談してから、公立幼稚園に転園しなければならないかもしれないと相当悩んだけれど、


少しずつ、私の気持ちも前向きになっていった。