新しいAIや新しい機能の話を見ると、
ちょっと気になります。
今までより賢くなった。
文章が自然になった。
より複雑なことができるようになった。
画像も扱える。
長い情報も扱える。
調べることもできる。
できることが増えれば、
試してみたくなるのは普通だと思います。
実際、新しいAIや機能を使うことで、
今までできなかったことができる場合もあります。
だから、新しいものを試すこと自体に、
何か問題があるとは思っていません。
僕が少し気になったのは、別のところです。
昨日まで「これでいい」と思っていた答えが、新しいAIを見た瞬間、急に足りなく見えることがある。
昨日の答えは、昨日と何も変わっていないはずなのに。
です。
■■■ 新しいAIの方が良いことは、普通にある ■■■
まず、新しいものだからといって、
全部同じだとは思いません。
性能が上がることもあります。
新しい機能が追加されることもあります。
以前は難しかったことが、
簡単にできるようになることもあります。
用途によっては、
別のAIの方が使いやすい場合もあるでしょう。
だから、
「今使っているものだけで十分」
と最初から決めてしまう必要もありません。
必要なら、新しいものを試せばいい。
比べてみて、
良い方を使えばいい。
それは、とても合理的です。
■■■ でも、新しいものを知る前は困っていなかった ■■■
ここで少し不思議なことがあります。
今使っているAIから、
ある答えが返ってきたとします。
その答えを読んで、
「これなら使えそう」
と思った。
必要だった情報も入っている。
自分が考える材料にもなった。
特に大きな不満はなかった。
ところが、その後で
新しいAIの情報を見る。
「もっと高性能」
「こんなこともできる」
「以前より精度が上がった」
そんな話を知る。
すると、さっきまで使えそうだった答えを見ながら、
「こっちに聞いたら、もっといい答えが出るのでは?」
と思うことがあります。
■■■ 昨日の答えは、別に悪くなっていない ■■■
ここが、僕には少し面白く見えます。
新しいAIが出たからといって、
昨日もらった答えの文章が勝手に変わるわけではありません。
昨日役に立った情報が、
新しいAIを知った瞬間に消えるわけでもありません。
昨日その答えを使って何かができたなら、
その事実も変わりません。
それでも、
新しい選択肢が見えた瞬間に、
今あるものの見え方が変わることがあります。
「これでいい」だったものが、「もっと良いものがあるかもしれない」に変わる。
答えそのものが変わったというより、
比較する相手が現れたことで見え方が変わった。
そんな場合もありそうです。
■■■ 比べることには意味がある ■■■
もちろん、比較しない方がいいという話ではありません。
仕事によっては、
AIを変えたことで大きく効率が変わるかもしれません。
欲しい答えによって、
向いているものが違うこともあります。
料金も違う。
機能も違う。
扱える情報も違う。
使いやすさも違う。
必要なものを選ぶために、
比較するのは普通です。
特にAIは変化が速いので、
新しい情報を知っておくことが役立つ場面もあります。
だから、ここでも
「新しいAIを追うのは良くない」
という話にはしたくありません。
■■■ 新しいAIを試すと、また新しい答えが出てくる ■■■
同じような質問を、
別のAIに聞いてみる。
すると、表現が違う。
挙げてくる例が違う。
考え方が少し違う。
こちらの意図の拾い方も違うことがあります。
そこで、
「こっちの答えの方がいいな」
となることもあります。
逆に、前のAIの答えの方が使いやすかった、
となることもあるでしょう。
ある部分はAがいい。
別の部分はBがいい。
そんなこともあります。
そして選択肢が増えると、
前の記事で書いた問いが、また出てきます。
「じゃあ、どれを使えばいい?」
です。
■■■ 「一番いいAI」が分かれば終わる? ■■■
そこで、
一番いいAIを知りたくなることもあります。
どれが一番賢いのか。
どれが一番使いやすいのか。
どれが自分の目的に合っているのか。
比較して、
今の時点で自分に合うものを選ぶ。
それ自体は役に立ちます。
でもAIの場合、
そこで完全に終わるとも限りません。
また新しい機能が出るかもしれない。
別のAIが更新されるかもしれない。
今までできなかったことが、
できるようになるかもしれない。
すると、また比較できます。
「今なら、どれがいい?」
という新しい問いが生まれます。
■■■ 新しいものが出るたびに、基準も動く ■■■
少し前なら、
十分だと思っていたものがある。
でも、もっと便利なものを知る。
すると、以前の「十分」の基準が変わることがあります。
これはAIだけの話ではないと思います。
新しいものを知らなければ、
今あるものを普通に使っていた。
新しいものを知ったことで、
今まで気にならなかった部分が気になる。
「あれもできた方がいい」
「ここももっと良くできる」
という基準が増える。
そして、その新しい基準から見ると、
昨日までの答えが少し足りなく見える。
答えが悪くなったのではなく、「もっと良いものを知った自分」の基準が変わった。
そんなこともあるのかもしれません。
■■■ 「もっと良くなる」は魅力的です ■■■
今より良くなる。
今より速くなる。
今より簡単になる。
今より精度が上がる。
そう聞けば、気になります。
わざわざ悪いものを選びたい人は少ないでしょう。
同じように使えるなら、
良いものを使いたい。
だから、新しいAIに興味を持つことは自然です。
そして実際に良くなるなら、
乗り換える意味もあります。
ただ、ここで僕が見たいのは、
「新しいものを使うべきかどうか」ではありません。
新しいものが現れたとき、
それまで持っていた答えを自分がどう見るようになるのか。
そちらです。
■■■ 本当に困ったから探したのか ■■■
今のAIではできないことがある。
だから新しいAIを探す。
これは分かりやすいです。
今の回答では情報が足りない。
だから別のものでも確認する。
これも分かります。
必要な機能がない。
だから別のサービスを見る。
これも普通です。
では、今の答えで特に困っていなかった場合はどうでしょう。
すでに使えていた。
役にも立っていた。
必要だったものも、ある程度手に入っていた。
それでも新しいものを知った途端に、
「もっといい答えがあるかもしれない」
と見始める。
ここまで来ると、
単純に「今の答えが使えなかったから」とは少し違います。
■■■ 使える答えと、最高の答えは同じではない ■■■
ある答えが使える。
それで目的を果たせる。
でも、もっと良い答えが存在する可能性はあります。
さらに良いもの。
さらに速いもの。
さらに自分に合ったもの。
探せば見つかるかもしれません。
AIなら、
新しい答えを出してもらうことも簡単です。
だから、
「使える答えが出た」
の後に、
「もっと良い答えは?」
を続けることもできます。
ここで少し気になります。
僕たちは、どこで「これを使ってみよう」に移るんだろう。
■■■ 昨日の答えは、なぜ急に足りなく見える? ■■■
昨日までは、使えると思っていた。
役に立つとも思っていた。
ところが、新しいAIを知った。
もっと良い答えが出るかもしれないと知った。
すると、昨日の答えが少し古く見える。
もちろん、実際に古くなっている情報もあります。
AIについては変化も速いので、
新しい情報を確認した方がいい場面もあります。
だから、全部を同じ話にはできません。
ただ、昨日の答えが今も十分使えるのに、
新しいものを知ったことで急に物足りなく見えたとしたら。
そのとき僕が探しているのは、
本当に「足りない答え」を補うことだけなんだろうか。
そんな問いは残ります。
■■■ ここまでは、まだAIの使い方の話です ■■■
ここまで4本、
AIについて見てきました。
AIに聞けば答えが出る。
聞き方を変えれば、答えも変わる。
もっといい聞き方を探すこともできる。
新しいAIを使えば、
また別の答えが出てくる。
どれも、AIを使っていれば普通に起こり得ることです。
そして、どれも悪いことではありません。
次の記事から、
少しだけ見る場所を変えてみます。
「分からないから答えを探す」
ここまでは、とても分かりやすい。
では、答えが出た後はどうなのか。
そこを見てみたいと思います。
■■■ 「分からないから探す」だけなら、話は簡単だった ■■■
知らないことがある。
だから調べる。
分からないことがある。
だからAIに聞く。
必要な答えがない。
だから別のAIも見る。
これなら、理由ははっきりしています。
でも僕には、もう一つ気になっていることがあります。
答えが出て、役に立った後にも、また次を探すことがある。
もしそうなら、
「分からなかったから探した」だけでは説明できない部分が残ります。
僕自身、AIが一般的になる前から、
その時々で必要だと思ったことを学んできました。
役に立ったものもあります。
結果につながったものもあります。
それでも、また次を探していました。
AIの話から少し離れて、
その18年間を最初から並べ直したものをメールにまとめています。
▶ 答えが役に立っても、また次を探していた18年間を読む
K
役に立つ答えもあります。
それなのに、気づくとまた
「もっといい答えはない?」
と次を聞いていました。
18年間を並べたら、AIより前から続いているものがありました。
▶ 18年間の謎解きを、最初から読む