近くに知ってるワインが美味しいお店があるから

そこに行きませんかということで、フェス会場を後にした。

 

 

気軽なイタリアンのお店だが、

私の自宅からほど近く、「お家がすぐそこだから」というと

誘ってるみたいになってしまうので、帰りにどこで別れようか

着いた時から考えてしまった。

 

 

馴染みの店らしく、マスターにおすすめのワインをおまかせで注文。

 

 

彼のキャンプ話を聞いていたが、次第にマッチングアプリの話になり、

男性はなかなかマッチしないとか、サクラや業者が多すぎるとか、

そして私の男性事情も。

 

 

2人ぐらい会おうと思っている人はいると伝えると

それは嫌だと言って、自分に決めて欲しいと

彼は私に好意を向けてきた。

 

 

 

答えをうやむやにしたままで、店を出た。

 

 

 

家はすぐ近くなのだが、直帰するわけにもいかず、

彼と気がむくままに歩いていた。

 

 

歩きながら気がついたのだが、どうやら方向がホテル街に向かっている。

 

 

一度、道を変更しようとあっちに行こうといったが、

確かこっち側にいい店があったような・・・と言われて却下された。

 

 

 

ホテル街が見えるか見えないかのところで、

「私、お家がこっちだからここで帰るね」と伝えた。

 

彼は私を瞬時に抱きしめて、「また会うって約束して」と。

 

 

 

ごめんね。気持ち高ぶっちゃったよね。申し訳ない。と心の中で思い、

こうやって不倫は始まっていくのねと感心した。

 

 

 

抱きしめられながら、私は「うん、また会えるの楽しみにしてる」

と答えた。

 

 

 

 

こういう時の返事の仕方は

もう2度と会う気がなくても「うん、また会えるの楽しみにしてる」と

答えるのが正解。

 

酔ってる彼のご機嫌を損ねないことが一番の先決だから。

 

 

 

素直に別れてくれた彼に感謝しながら、家路についた。

 

 

 

 

不倫というのは、

いつも食べてる日本食が一番美味しいのは知ってるのに

たまには激辛料理が食べたくなるという心情なんだろういうことを

教えてくれた彼でした。