ドラッカーの知識社会、会社の寿命と政府の抜粋

今日のような激動の時代にあっては、会社は30年そこそこの寿命を保つことさえ難しくなる。「会社のほうが自分より長生きする。会社のほうが自分よりもしっかりしている。会社に寄りかかっていれば大丈夫」という人たちよりも、「自分のほうが会社よりも長生きする。自分のほうが会社よりしっかりしている。会社に寄りかからなくとも大丈夫」という人たちのほうが、仕事はできる。

アメリカでは、NPOが自己実現と絆の場となっている。自らの能力をフルに発揮し、社会に貢献し、他者との絆を確認する所がNPOだ。ちょうど政府が社会的な問題の解決にほとんど無能であることが明らかになった今日、アメリカだけが解決の糸口をつかんでいるかに見える。

政府が自らの手で社会を救うことができないことは、今や誰もが知っている。ドラッカーは、政府には不得手なことがあるという。自ら実行者になることだ。基盤やルールは作れるし、作らなければならない。しかし自らはプレイヤーになれない。恐ろしく不器用である。

この50年は、資本主義社会あるいは社会主義社会という、経済至上主義の時代だった。あるいは政府自らが社会を救うとの信条が隆盛を極めた時代だった。2020年より先の人たちは「カネが中心の社会って、どんな社会だったのだろう」とか「政府にそんなことまで期待していたのか」といぶかる時代となる。

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