バレンシアではスペイン人のゲイカップル、ルーベンとギジェルモの結婚式に参加しました。式はバレンシア郊外の古い建物の庭で行われました。バレンシア市内に送迎バスが用意されて18時半に出発し、約30分で式場に到着しました。

 

入り口に看板が置いてありました。この看板を見て凄く感激しました。

 

 

 

 

 

 

 

日本語があるではありませんか!120名もの参加者で私が唯一の日本人。そのたった一人の私のためにわざわざ日本語を用意してくれるなんて、ルーベンとギジェルモの心使いがとても嬉しかったです。

 

 

 

 

 

 

 

センス抜群の素敵な式場でした。テーブルや椅子を並べたり、音響の準備をしたり、飾りつけをしたりっていう作業は全て、ルーベンとギジェルモが前日一日かけて自分たちの手でやったそうです。

 

この日は気温が36度とかでムンムンに暑い日でした。到着した私たちは直ぐに用意してあった飲み物でのどを潤しました。この飾りつけも凄く可愛いかったです。(↓)

 

 

 

 

 

 

飲み物を飲んでしばらく寛いでいたら、入り口にルーベンとギジェルモが立っているのが見えました。いよいよ二人の入場です。爆竹がパンパンパン!!と激しく鳴った後、まずルーベンが彼のご両親と腕を組んで入場しました。それからまた爆竹が鳴り、今度はギジェルモがご両親と入場でした。

 

ルーベンの親友が式を進めていきました。当たり前ですが全てスペイン語でした。だからヤンも私も何が話されているかは終始、全くわかりませんでした。しかしここでまた嬉しかったのは、司会者がスペイン語でこんにちはを言った後、「コンニチハ!」と日本語も混ぜてくれていたこと。「ハポネサ=日本人女性」という単語も聞こえてきました。この式には日本人も参加していますというようなことを言ってくれていたようです。ちょっとしたことですがとっても嬉しかったです。

 

ルーベンとギジェルモに向けてスピーチが始まりました。まず女性が立ってスピーチを始めたのですが、もういきなりオイオイ泣いているんです。喋りながら何度も嗚咽していました。次のスピーチの女性も泣いていました。また次の女性も泣いていました。私はここですごく日本の結婚式に近いなと思いました。私はこれまでオランダの結婚式に2回参加したのですが、オランダの結婚式では誰も涙なんか流さないんです。みんなひょうひょうとしていて、カラッとしていて、結婚式で誰ひとり泣かないことにかなりびっくりしたものです。

 

4、5名のスピーチが終わった後、市のお役人さんが登場しました。「ルーベンを夫と認めますか?」「はい、認めます」「ギジェルモを夫と認めますか?」「認めます」的なやり取りがあり、二人は指輪を交換し、ブッチュ―――――!と熱いキスを交わしました。一同拍手喝采!

 

それから司会者が「カラオケ・・」という単語を言い、ある男性が立って歌を歌い始めました。ジャイアン級の酷い歌声でしたが、まあ、カラオケは音痴な人が登場するところが面白いんですよね。

 

それから私たち来賓は花道を作るように指示され、米を渡されました。新郎と新郎がゆっくり花道を歩いていき、私たちは彼らにサッサッサッ~と米をかけ、「おめでとう~!」と叫びました。

 

式には小さな子供たちもたくさん参加していました。二人の甥っ子や姪っ子さんたちです。オジサンがオジサンと結婚している姿を、こんな小さな頃から眺めているんですね。