悩み
微笑みの国から HAPPY NEW YEAR
AI♡涼聖をご覧の皆様、新年明けましておめでとうございます。
めっきりブログを書く回数が減ったにもかかわらず、前回更新した時は割りと沢山の方たちから直接コメントをいただきました。
霊感があるのかとか、スピリチュアルな力を持っているのかとも聞かれましたが、僕はUFOや宇宙人を信じても霊的なものは信じない主義です。
“あとがき”をさせていただくと、前回の記事はほぼ実話の話なんですが、闇編に関しては多少改良を加えております。
…というのも、あれでもかなり表現をオブラートに包んだ方であって、実話は更にあれ以上に闇が深くあまりに現実とかけ離れてしまうため(要は空想上のお話と感じられてしまうため)改良を加えさせていただきました。
元旦、例のごとく彼女のLINEを通して母親から明けましておめでとう、これからも彼女の事を忘れないでねとLINEがきた。
喪中じゃないのか…
と、僕は心の中だけでツッコミを入れた。
さて、そんな涼聖さんは現在タイとマレーシアの国境付近である『Koh Lipe』という場所にいます。
国で言うとタイなのですが、アクセスでいえばマレーシア経由の方が近く、ランカウイからスピードボートで、そして浅瀬の手前でボートに乗り換えてビーチで入国管理を済ますという何とも原始的な島です。
タイのモルディブとも言われ海の透明度は宮古島にも負けないほど、だけど物価が安くハワイやモルディブの4分の1程度の費用で滞在でき、事実僕は3食マッサージ付きでまだ1万円も遣っていないのである。
そんな今回は、タイ王国についてのお話をちょろっとさせていただこう。
これからの話をホストである僕が言うのはかなり具合のよくない話かもしれないし、そこに従事する女性からしたら気分の悪い話かもしれない。
だがこれは僕の価値観ではなく現実をあくまで綴っているだけの話なので、精神の不安定な方は閲覧を控えるか、デパスを服用した後に読んでほしい。
タイとは世界有数の売春国である。
バンコクやパタヤ、プーケットのきらびやかなネオン街に行けば、そこにはゴーゴーバーを初めとした売春斡旋店が至る所に存在する。(残念なことに、ここリペ島にはない)
そこで働く彼女たちは、巧みな日本語や英語で主に外国人を相手に商売を営んでいるのだ。
以前、僕の地元の友達が宇都宮で水商売をしおり、その際にタイ人の女の子と付き合っていた。
友達が彼女と別れた理由は、なんとお金持ちのおじさんと結婚をするからという理由でフラれたらしい…。
何とも言葉を失うというか、現実を突きつけられるような話だが、聞けばそれがタイ人にとっての当たり前の価値観らしい。
タイではお金持ちが絶対である。
交通違反をしても高級車はほとんど捕まらない。
ちょっと悪いことをしても、賄賂を渡せばすぐに釈放される。
殺人は確か10億円で釈放だなんて話も耳にしたことがある。(真偽は不明だし、もっと安くて他の方法がありそうだが)
最近ではレッドブルの創業者の息子が警官をひき逃げし、5年以上も前の事件なのにやっとこ逮捕状が出たという話が記憶に新しい。(結局捕まっていない)
とにかくタイでは富裕層に法の手が及ばない。
日本はお金に対してネガティブな感情もあり、僕自身も母親から『お金持ちはケチなだけだ。お金持ちは人を騙している。』などと吹き込まれて育った。
そしてホストになれば、沢山の女子から『どうせ私のことなんてお金としか思ってないんでしょ!キィ〜!!』と言われる始末である。
しかし、それをタイ人に言わせたら『何言ってんの?そんなの当たり前じゃないの。』と返すだろう。
いや、これに関してはある程度世界共通での常識である。
そんな寝ぼけた言葉を発するのは、情報操作により洗脳された日本人だけかもしれない。
そう考えれば単価を上げすぎるアオリさん庵さんはしっかりグローバルな働きをしているだけである。
病院では安く治療が受けられ、衣食住がしっかり国に保証され、(戸籍の無い日本人も1万人いるというが)、これはもう平和ボケというかぬるま湯に浸かっているというか、あるいはこれもマッカーサーの仕業なのかもわからない。
スマイル0円なのは日本だけ、本当に大切なものはお金では買えないと信じているのも、日本人の浅はかな幻想なのかもしれない。
とにかくタイはお金が全てなのである。
その友達の元カノはタイの田舎で生まれ、、中国人の父親は娘と妻を残したまま中国に逃亡し、母親は早々に男を作って日本に移り住んだそうな。
よって彼女は母親のお姉ちゃんだかおばあちゃんだかに育てられたが、その伯母か祖母がまた心の病気で働くことができず、その生活を支えるためバンコクに出稼ぎに行った後に、母親のいる日本へ更なる出稼ぎに来たというのである。
何とも涙ぐましい話だが、タイの女性に耳を傾けるとこう言った話は珍しくないらしい。
日本に比べだいぶ物価の安いタイとは言え、近年物価の上昇が目まぐるしくバンコクの主要路線付近の家賃は大阪並にまで上昇しているのだとか。
タイ人の平均年収は日本円にして150万円程度と言われているが(日本人は400万円程度)、普通の仕事ではせいぜい丸1日働いて1ヶ月1万バーツほど(日本円にして3万円強)しか貰えないとも聞く。
そこで貧しい家庭に生まれた女の子たちは、家族を養うために、あるいは親自信が娘を売春の世界へと導いていくらしい。
タイ人に限らず、東南アジアの人たちはとにかくお金に貪欲だ。
貪欲なのは悪いことではないが、やれチップだふっかけだボッたくりだ価格交渉だ、正直うんざりすることも多い。
だがこの島の住人は、他の国々や都市と違いボッタクリや価格交渉をしてこない。
逆にこっちが不安になるくらいである。
昨日、郊外の道端で犬と遊んでいる4歳くらいの現地の女の子がいた。
目が合うと、それはとても無邪気な可愛い顔でニッコリと微笑んでくれた。
僕は決してロリコンではないし、何なら子供自体あまり好きではない。
だがその時僕はその子が今世紀最大に可愛いと感じた。
世界中でゲームやスマートフォンが普及する中、子どもたちもすっかりデジタルな世界に浸りこんでいる。
そんなご時世、あんなに犬と楽しそうに遊んでる子供がいるだろうか?
この島も、シーズンオフとなれば自給自足の生活が続く。
このベストシーズン、稼ぎ時に稼がなくて彼らは大丈夫なのだろうか。
もし親が病気で働けなくなったら…
あの無邪気な処女少女が、20年後も変わらずに微笑んでいてほしいと願う
光と闇の記憶 〜闇編〜
脳ミソの大脳辺縁系の一部に、海馬という記憶を司る器官がある
それは脳の中でもとりわけ貧弱な器官であり、また最も研究されている器官でもあるそうな
その海馬がたちまちダメージを喰らうと、新しいことを覚えられなくなったり記憶障害を起こしたりするらしい
特にPTSDや鬱病を発症させると、海馬の萎縮が顕著になるのだとか
昔何かの記事で読んだことがある
『ヒトが物事を忘れるのには意味があり、生まれてからのすべての記憶が思いのままならば、ストレスで人は死んでしまうだろう』
…と
いじめ、失恋、失業、借金…
日本というこんなに豊かな国でも、生きていく上で色々なストレスと向き合わなければいけないことを考えると、忘れるという能力は時には弱点であり、時には強い武器になるのかもしれない
そんな今回も、今年僕が体験した世にも不思議な切ない物語を実話を元にお話させていただこうと思う
ある日、彼女(この“彼女”とは、あくまで日本語で言う3人称代名詞の意で、俗にいう恋人的な意味合いではなく特別な関係はない)の友達から連絡があった
彼女はどうやら今ICUに入っており、危篤状態とのことだった
理由は突然の心臓発作で、大丈夫なのかという僕の問いに対し、彼女の友達からは多分助からないだろうという返事がきた
人は遅かれ早かれいつか死ぬ、それは生きている上で絶対に避けられない通らなくては行けない道なのだ
僕は心では寂しいと感じても、頭のどこか哲学的にそう考えてしまい、死を惜しみ悲しみにくれるということはあまりできない性格だった
そしてそれから何日かして、彼女の容態がマシになってきたとの連絡が入り、安心したまま特に気にも止めることもなくそのまま1ヶ月が過ぎた頃、彼女の訃報が届いた
あれから目をさますことも無く、静かにこの世を去ったとのことだった
僕はどうか安らかに眠りますようにと心の中ソッと祈り、そしてそれからいくらもしないうちに、彼女の存在は徐々に僕の記憶から消えていった
人の記憶とは淡く儚いもので、時間の流れと共に薄れていくもの
しかし時としてそれは鮮明に、強烈にもその人の脳裏にしがみつくという、僕は人生において貴重な体験をすることとなった
ある日、たまたま彼女のことを知っているという人物に出会った
その子は彼女と直接知り合いというわけではないが、同郷で後輩だったという
そこで僕は1つ、耳を疑う話を聞いた
彼女やその友達、残された家族のプライバシー保護のため詳細は伏せさせていただくが、彼女の直接的な死因についての話だった
僕としては生前よくしてもらっていたこともあり、真偽を確かめるためにすぐさま彼女の友達に連絡をいれた
…が、それに対しての答えはあまりにも素っ気ないノーの返事だった
まあ、よくあるただの噂話に尾ひれでもついたのだろうと思い、その日は特にそれ以上何も考えることもなく、僕は泥酔した後に眠りに就き、そして夢を見た
あれは、今でも鮮明に思い出すことのできる夢(あるいは一種の臨死体験のような別次元に魂が抜けていく感じ)であった
そこには沢山のヒトがいた
楽しそうに友達と会話をするヒト、気持ちよさそうにお酒を飲むヒト、陽気に踊っているヒト、音楽に耳を傾けご機嫌なヒト…
沢山のヒトが、それはそれは楽しそうに各々の時間、空間を楽しんでいた
だが何かがおかしい
彼らをよく見ると、みんな目が笑っていなかったのだ
楽しそうにしているが、目だけは真剣なのだ
ギラリと何かを我慢しているかのように目に力が入っており、そして瞳孔が開ききっている
ヒトの光と闇を表すことができるのならば、それは闇の部分が表れているかのように
何とも異様で気味の悪い絵面だが、その瞬間僕の中にナニかが入り込んできた
そしてそれがナニなのか、僕はすぐにわかった
声を聞いたわけでもなく、姿を見たわけでもない
だが僕の中で蠢(うごめ)く感情は、紛れもなく彼女だった
彼女は僕の中で叫び続けた
決して彼女の声ではなく、女性の声とも人間の声とも言えない、それは苦しみの淵から助けを求めているかのような、あるいはこの世に未練を残し恨めしい気持ちを訴えるかのような、そんな叫び声だった
夢の中といえど、一瞬で気分が悪くなった僕は両手で耳を塞いだが、聞こえてくるのは外からではなく中から聞こえるもの…いくら耳の中をかき回し雑音でかき消そうとしても、その叫び声が消えることはなかった
霊的なものを僕は信じないし、金縛りも医学的に考えてしまう
だがその瞬間は彼女が僕に憑依したというのか、それともイタコの口寄せの感覚とでもいうのだろうか、確実に僕の中には彼女がいた
そして、僕の中で彼女は必死に何かを訴え続けた
しかもそれは、地獄の底から私を助け出して欲しいという願いより、お前も早くこっちの世界に来いよというような、とてもネガティヴな感情を持つ訴えだった
僕はハッと目を覚ました
二日酔いも重なり、かなり気分の悪い目覚めだ
夢のことも鮮明に覚えており、まるで一晩中耳元で誰かが叫んでいたかのごとく、耳の中にはまだ叫び声がこだましているような感じがした
昨日変な噂話を聞いてしまったからだろうと考えていた時に、ちょうど彼女の友達から話したいことがあると連絡があった
その夜、久々に彼女の友達に会い、僕はまずその日みた彼女(?)の夢の話をした
そしてそれを聞いた友達は、まるで悪いことをして叱られて反省した子供のような、複雑で神妙な面持ちで僕に真相を話してくれた
やはり、死因はただの心臓発作ではなかった
その子もおそらく後ろめたいことが何かあるのだろう、その時一緒にいた人間やその他の詳細までは話さなかったし僕もきかなかったが、直接的な死因と、なぜそうなったかがわかった
その時に一緒にいた人間は、彼女が寝てると思いそのままにしたのか、それともヤバイと思って逃げ出してたのか…どちらにせよ放置された彼女を思うといたたまれない気持ちになる
夢に出てきたのは、ただの心臓発作でこの世を去ったと思われたくなかってのことだろうか
そう思えば彼女があの夢の中で周りをどう見ていて、彼女がこの世を去る際にどんな悲痛な思いだったか、昨夜の夢を思い返すとすぐに納得がいった
しかし、死人に口なしである
それから、僕はその夢のことが全く頭から離れなくなってしまった
一種のトラウマなのか、PTSDみたいなものなのか、あの時の悲痛な叫びと同じ周波数(音階?)の音を聞く度に、それがどこかのBGMだろうが空調から出る音だろうがどこででも聞こえるあらゆる雑音から、瞬時にあの時の夢がフラッシュバックして悲しい気持ちになるということにしばしば悩まされた
亡くなった直後には何も思うことがなかったのに、不思議な脳と記憶のいたずらである
そんなつい先日、LINEで彼女がプロフィール画像を更新したとタイムラインに表示された
そしてすぐに、僕のもとにメッセージがきた
死んだ人間がプロフィールをいじり、あげく連絡がくる…何とも気味の悪い話だが、あんな体験をしているともしかしたら幽霊となって送ってきたのかもしれない
それとも、実はまだ彼女は生きているのかもしれない(またそのプロフィールの写真が、おそらく生きている間の最も直近で撮ったであろう姿で妙なリアリティを感じた)
そんな馬鹿げた考えが一瞬頭をよぎった
そして恐る恐る返事をしてみると、すぐに既読がついた
LINEの主は、彼女の母親だった
特に会ったことも会話したこともないし、彼女が僕のことを母親に話したことがあるかどうかもわからない
もしかしたらLINEに入っている友達全員に送っているのかもわからないが、彼女の自撮り画像やそれらを組み合わせた動画などを沢山送ってきた
そして最後に、私は彼女を愛しているとの文がきた
きっと、彼女が生きていた軌跡をいつまでも忘れないでほしいという、母親の願いなのだろう
僕は、僕達もみんな彼女を永遠に愛していますよと、それを彼女に伝えてほしいと返事をし、それからありがとうと返信があった
今となっては悲しい気持ちになることも少なくなったが、雑音から連想される悲痛な叫びのフラッシュバックが今日もなくならない
天国の彼女は、僕のメッセージにまだ既読をつけてくれていないのだろうか