私が子どもだったころ
いつも夢に見た場所があった
どこか深い森の奥
そこに開けた場所があって
煉瓦の積み上がった壁がある
いつも夢に見る場所だった
私はそこで歌を歌う
誰一人として存在しない場所で
独り私は歌を歌う
私が子どもだったころ
いつも夢に見た場所があった
どこか広い森の奥
そこに静かな広場があって
煉瓦の積み上がった小屋がある
いつも夢に見た場所だった
小屋の中には少女が眠る
私は少女の目覚めを待って
独り私は歌を歌う
私が子どものころから
いつも夢に見る場所があった
深い深い心の底
そこに消えぬ廃墟があって
私は何も言えず眠る少女に寄り添う
いつも夢見る場所だった
酷く傷ついた少女に触れて
私は独り歌い続ける
独り私は歌い続けて
『わたし』が目覚める
その時を待ち続けていたんだ
嘆きと憤りと裏切り
願いの果てに沈む感情
『わたし』の目は覚めない
私が子どもだったころから
いつも夢見る廃墟がある
深い深い底の廃墟
そこに開かない柩があって
わたしは独り……
アリアを歌い継げている