佳 人 薄 命 | 競 馬 伝

競 馬 伝

競馬も人生もおもしろい!

おもしろく生きよう~!!

そんな競馬と人生について語ります。

美しい人は長生きできない

 

ここでいう佳人は単に美しいだけでなく

 

品格や知性、いわば才色兼備のことである

 

普通、美しいセレブな女性が亡くなった時に

 

惜しんで称えるときに使われる

 

ここに馬でありながらも

 

「佳人薄命」

 

と称えられた牝馬がいた

 

その佳人だが

 

歩く姿は「百合の花」ではなく

 

ダイナミックでありながらも

 

セクシーでお尻振り振りの

 

「モンローウォーク」と

 

呼ばれていた

 

均整のとれた柔軟な身体と

 

光沢のある薄い皮膚

 

それだけでも十分に見惚れるのに

 

歩く姿が実にいい

 

馬をお尻から見た時

 

本当にセクシーである

 

美しいだけではない

 

彼女に付けられた称号は

 

「史上最強の桜女王」と

 

今でもそう呼ばれている

 

私がその佳人を知ったのは

 

まだ10代の頃である

 

盛んになって馬を見ていた頃だけに

 

印象が強い

 

スタートが早くゲートが開いたら

 

もう他馬を突き放していた

 

デビュー戦からぶっちぎりの4連勝!!

 

桜花賞までに5勝2着1回の戦績である

 

この2着も牡馬と戦い不利があってのものだ

 

相手も2冠馬カブラヤオーである

 

不利が無ければ勝っていたと言われた

 

その名は

 

「テスコガビー」

 

後にテスコボーイ旋風を引き起こす

 

初年度の産駒である

 

それだけにまだ未知の部分があった

 

ここに逸話が残っている

 

この馬が産まれ、その評判を聞いて

 

買いに来た男がいた

 

その馬っぷりのよさに惹かれて

 

「これは走る」

 

と良い牡馬を買ったと思い込んでいた

 

すると股間にあるはずのあるものがない

 

「ん?!」

 

牝馬だったという話である

 

後に

 

「テスコボーイの大型牝馬は走る」

 

と言われる由縁は

 

ここからきているのだと思う

 

そのテスコガビーの桜花賞は

 

競馬ファン、並びに関係者の

 

度肝をぬく見事なパフォーマンスだった

 

私はひと目でこの佳人の虜になった

 

テスコガビーは2冠目の

 

オークスもぶっちぎりで勝利したのである

 

その後、体調不良のなか1走して敗戦となり

 

休養して再起に懸けていたらしい

 

訃報の知らせを聞いたのは

 

1月の雪の舞う酷寒で

 

トレーニング中に

 

心臓麻痺ということだった、、、

 

テスコガビーは体調がよくない中

 

まだ懸命に答えようとしていたのか、、、

 

あっという間の最期だった、、、

 

桜、オークスとクラッシックレースを

 

大差勝ちした馬は他にいないと思う

 

引退して良い子供を残す道も

 

あったはずなのに、、

 

本当に残念でならない

 

あの頃の

 

私の部屋の壁には

 

マリリン・モンローと

 

桜花賞の華麗な令嬢のポスターが

 

少し斜めにして

 

貼っていたのを

 

覚えている