ごく自然に、さらりと、

 しかも品良く、会話に笑いを取り入れている方に、

 最近特に憧れています。


 それは、こんな出会いがあったから。


 先日、ご縁を頂いて伊東市に行ってきました。

 お迎え下さった白鳥宏明さんは、

 東郷平八郎記念館や一碧湖美術館等ご案内下さった後

  「せっかくだから川奈ホテルの見学に行きましょう」

 と、お誘い下さいました。


 幸運なことに、入口を入ったところで、

 川奈ホテルの生き字引的存在のKさんにお会いしました


 そして、白鳥さんが、

 姫路から来た親子を見学に連れてきましたとご紹介下さると、

  「それならば、宜しければ私がご案内致しましょう」

 と、申し出て下さいました。


 さあ、それからです。


 Kさんは 軽やかな足取りで、

 床や柱の見事な大理石から、メインロビー、第2ロビーと、

 全て昭和11年の創業当時のまま

 大切に守られているホテルの中を、次々と丁寧にご案内下さいました。


 流石、名門ホテル。

 国賓クラスのお客様をおもてなしなさっているKさんの

 博識と教養の高さは、言葉の端々、立ち居振る舞等、

 至るところから伺うことができました。


 初めての場所でも、私達は全く緊張することなく、

 楽しく寛いで、ゆったりと過ごすことができました。


 それは、Kさんが

 笑いのエッセンスを沢山加えてお話し下さったから。


 本当に私達は、お話を伺っている間、ずっと笑っていました。


 戻りましてから お礼状を差し上げましたところ、

 すぐに行き届いた、あたたかなお返事が届きました。


 そして、封筒の中には、もうひとつ小さな可愛い封筒が…。

 そこには、こう書かれてありました。


  (川奈ホテルにございます

   レモンとシナモンの葉をお入れします。

   「はあ?」とお思いでしょうが、

   大きい方がレモンの葉、小さい方がシナモンの葉でございます。

   少し破っていただくと香りがいたします。

   「葉」でも入れませんと  「ハナシ」になりませんので。)


 拝見した途端

 やられた!という楽しい気持ちになりました。


 笑いは、皆を平和にしますね。