カブアンドはいつ上場する?最新資料と制度から読む“現実的なタイミング予測”(2025年8月版)

※投資助言ではありません。公開情報と上場制度の要件を材料にした筆者の私見です。

まず、今わかっている公式情報

  • 運営会社は株式会社カブ&ピース。設立は2024年2月9日、代表は前澤友作氏です。(株式会社カブ&ピース - 目指せ、国民総株主)

  • 付与される株は未上場の「カブアンド種類株式」。上場までは原則売却できません。会社側は「早期の上場を目指すが時期は未定」と明言しています。(faq.kabuand.com, kabuand.com)

  • FAQでは「他社事例では設立から2〜3年で上場するケースも」と参考例を提示。確約ではありません。(faq.kabuand.com)

  • 2024年末、前澤氏は**「3年以内に上場できなければ株を買い取る」と宣言。条件は「2027年12月31日までに上場できなかった場合」、買い取り価格は「払込金額×1.2倍または第三者算定額の小さい方**」としています(第1期募集分対象)。(kabuand.com)

  • 直近の動きとして、第2期募集新株式発行届出目論見書を公表。募集見込金額は180億円(18,000百万円ではなく1,800,000,000円=18億円に要注意。※原文は「1,800,000,000円」)、発行価格レンジは3〜6円(10/28に条件決定)上場時は種類株式を1:1で普通株式に取得・交付できる条項も明記されています。

東証グロースの“形の上”の条件を満たせるか

カブアンドが狙うとみられるのは新興向けの東証グロース市場。ここでの初期上場の主な形式要件は以下(抜粋)。

  • 株主数150人以上

  • 流通株式:1,000単位以上/流通株式時価総額5億円以上/流通株式比率25%以上

  • 事業継続年数:株式会社として1期以上

  • 公募の実施(原則500単位以上) など。(jpx.co.jp)

また、形式要件に加え、ガバナンス・内部管理・情報開示体制が機能しているか等を総合審査されます(新規上場ガイドブック参照)。(jpx.co.jp)

タイミング予測:3つのシナリオ

ベースケース:2026年Q4〜2027年Q2

  • 会社設立(2024/2)から2〜3年での上場例は存在(FAQの言及)し、同社も「最短で」を掲げています。(faq.kabuand.com)

  • 2025年10月に第2期の条件決定が予定されており(発行価格3〜6円の最終決定日)、その後に監査・開示整備の充実と申請→審査という定石ステップ。審査〜上場までは数か月を要するのが一般的で、2026年末〜2027年前半が現実的な着地点と見るのが妥当です。(jpx.co.jp)

アップサイド(最短シナリオ):2026年Q3

  • 2025年内に主要な体制整備(監査対応、主幹事決定、Iの部作成など)が想定以上に進み、流通要件と株主分布が早期にクリアできた場合。ただし審査の質量は落とせないため、かなりタイトな前提です。(jpx.co.jp)

ダウンサイド(遅延シナリオ):2027年Q3〜Q4以降

  • サービス拡張や内部管理の整備に時間がかかる、あるいは市場環境が悪化し公募計画の見直しが生じたケース。2027年末までに間に合わなければ、第1期分に限り買い取り宣言の発動ライン(12/31)が視野に入ります。(kabuand.com)

予測の根拠(簡潔版)

  1. 会社の“年齢”:設立から2〜3年の上場例は珍しくない(=2026〜27年が射程)。(faq.kabuand.com)

  2. 資本政策の進捗:第2期募集の目論見書が出ており、価格レンジと上場時の1:1取得条項が整備済み。上場準備の前提になる設計です。

  3. 制度要件:グロースの形式要件(株主数・流通株式・事業継続年数)と実質審査(ガバナンス・開示)を踏まえた、一般的な準備〜審査のリードタイム。(jpx.co.jp)

  4. 経営側のコミット:2027年末までの“事実上のデッドライン”を自ら明示。これが時間軸の上限を示します。(kabuand.com)

上場が近づくサイン(ウォッチリスト)

  • 主幹事証券の発表(IPOのロードマップが明確化)

  • 「新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)」の提出・受理

  • 監査報告・コーポレートガバナンス情報の整備が進んだ開示

  • 公募・売出(IPO)に向けた目論見書(上場用)の開示
    これらは東証の上場ガイドブックに沿った標準的プロセスで、発表が見え始めたら“カウントダウン”の合図です。(jpx.co.jp)

まとめ:私の結論

  • 本命(ベース)2026年10–12月〜2027年4–6月のどこか(東証グロース想定)。

  • 最短:2026年Q3。

  • 遅延:2027年後半。未達なら2027/12/31の買い取り宣言が発動条件に到達(第1期分)。(kabuand.com)

いずれにせよ、公式FAQの立場は「上場時期は未定」です。過度な期待値コントロールは禁物。最新の公式サイト/FAQ/目論見書の更新と、主幹事・Ⅰの部提出などのニュースを追いながら、冷静に進捗を見極めていきましょう。(faq.kabuand.com, kabuand.com)


参考リンク(出典)

  • 公式サイト:KABU&(上場は未定・未公開株の説明)(kabuand.com)

  • 公式FAQ:上場時期の考え方(2〜3年の事例に言及)/未上場の株である旨 (faq.kabuand.com)

  • 社長記事:「3年以内に上場できなかったら株を買い取ります」宣言(発動日は2027/12/31)(kabuand.com)

  • 目論見書(第2期募集):募集見込額、価格レンジ3–6円、10/28条件決定、上場時1:1取得条項など

  • JPX:グロース市場の初期上場基準(株主数・流通要件・事業継続年数)審査プロセスの解説 (jpx.co.jp)

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